仕事みてある記 文書作り国民と役所の橋渡し役

国や県、市町村に許可などを求めて提出する文書を依頼を受けて作り、手続きもする大瀧紀彦さん。「安心して任せてもらえる仕事」をモットーに取り組んでいます=出雲市大津町
行政書士(ぎょうせいしょし)

大瀧 紀彦(おおたき のりひこ)さん 

  (出雲市大津町)

 国や県、市町村などに、法律(ほうりつ)で決められた許可(きょか)や承認(しょうにん)などを求めるための文書を、依頼(いらい)を受けて作って手続きし「国民と役所の橋渡(わた)し役」と話す出雲(いずも)市大津(おおつ)町の行政書士(ぎょうせいしょし)、大瀧紀彦(おおたきのりひこ)さん(33)。「依頼者と役所の双方(そうほう)に安心してもらえる仕事」をモットーに取り組んでいます。

 自動車の販売(はんばい)会社から、車を買ったお客さんに代わって警察署(けいさつしょ)で「車庫証明(しゃこしょうめい)」を取ってほしいと、頼(たの)まれました。車の登録に必要な保管(ほかん)場所の確保(かくほ)を証明する書類です。

 車の購入(こうにゅう)者から、手続きを代わりに行うことを認(みと)める書面を書いてもらい、住所、名前をはじめ▽初めての所有か、買い替(か)えか▽車のサイズ▽保管場所の所在地(しょざいち)―などを聞き取ります。現地(げんち)で出入り口の場所▽きちんと保管できるスペースか▽ほかの車や通行人に迷惑(めいわく)をかけずに出し入れできるか―などを確認(かくにん)し、メジャーで寸法(すんぽう)を測(はか)ります。駐車場(ちゅうしゃじょう)を借り、そこを保管場所にする場合は、駐車場の持ち主の許可書が必要です。

 普通車(ふつうしゃ)用と軽自動車用では書類が違(ちが)うため、それに合わせて作り、保管場所の図面も書きます。でき上がると警察署に提出(ていしゅつ)します。

 「お客さんの話をよく聞き、読みやすく、分かりやすい文書を作るよう心がけています」

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 出雲市出身。大学卒業後に就職(しゅうしょく)した勤(つと)め先の所長さんから、行政書士の資格(しかく)を取るようすすめられ、調べると「人の役に立つ国家資格」だとわかりました。働きながら勉強し3年前に試験に合格、開業しました。

 会社をつくったり、飲食店や建設(けんせつ)業などを始めるときに必要な書類、外国人の滞在(たいざい)や国籍取得(こくせきしゅとく)などの申請(しんせい)書、遺言(ゆいごん)書、遺産(いさん)相続関係の文書、車の登録手続き―など行政書士が作成できるのは、1万種類を超(こ)すといわれています。文書作りは複雑(ふくざつ)で、不完全だと役所に受け付けてもらえません。法律の知識(ちしき)を身に付けた専門家(せんもんか)として作る書類は、役所側も審査(しんさ)がしやすく、手続きがスムーズに運ぶといい、依頼者の権利(けんり)を守ることにつながります。

 現在(げんざい)は車庫証明のほか、農地の持ち主の変更(へんこう)や貸(か)し借り、宅地(たくち)への変更などに関する文書作りを主に手がけています。「責任(せきにん)が大きいので、お客さんに喜んでもらえると達成感があります」。今後は著作権(ちょさくけん)やデザインなどの権利を守り被害(ひがい)を防(ふせ)ぐため、発明や知的財産(ざいさん)権の分野を扱(あつか)いたいと、いっそうの勉強に取り組んでいます。

★メッセージ

 夢(ゆめ)を追いかけてみてほしい。絶対(ぜったい)にかなえるんだ、という気持ちで、失敗を恐(おそ)れずやってみて。例えかなわなくても、何かが残るはずです。やりたいことがまだ見つからない場合は、とりあえず外に出てみよう。目に入るものが刺激(しげき)になって、夢につながることもあるよ。

2017年10月4日 無断転載禁止

こども新聞