きらめく星 満月過ぎの月

旧暦19日の「寝待月」=9月9日、三瓶自然館サヒメルの天文台で撮影(さつえい)
いろいろな名前の月が出る

 今夜はお月見ですね。よく「十五夜(じゅうごや)」といいます。江戸(えど)時代までのカレンダー、いわゆる旧暦(きゅうれき)では新月(しんげつ)の日が1日(ついたち)と決まっていました。そこから日が経(た)つごとに月が太くなっていって、15日にはだいたい満月(まんげつ)となります。十五夜とは、満月の出る15日の夜、またはそのとき見える月を表しています。

 厳密(げんみつ)にいえば、新月から満月になるまでの日数は、月が地球の周りを楕円(だえん)を描(えが)いて回っていることから毎月一定ではなく、必ず十五夜に完全にまん丸な月になるとは限(かぎ)りません。それでもほぼ丸い月が見られることには違(ちが)いなく、とりわけ旧暦の8月15日は「中秋(ちゅうしゅう)の名月(めいげつ)」といって、ススキや団子(だんご)をお供(そな)えし月を見る習慣(しゅうかん)が昔からあります。それが今日です。

 さて、満月は、太陽が西に沈(しず)むころ、東から昇(のぼ)ってきます。月は太陽に比(くら)べてゆっくり空を進むため、昇る時刻(じこく)は毎日少しずつ遅(おそ)くなり、翌日(よくじつ)旧暦16日の月の出は日暮(ひぐ)れの少し後になります。その夜、またはその夜の月のことを「十六夜(いざよい)」といいます。「いざよう」とは「ためらう」という意味で、月が出るのをためらっているようなので、こう呼(よ)ばれるそうです。

 旧暦17日には、さらに月の出が遅くなり、「立待月(たちまちづき)」と呼ばれます。月の出を立って待っていると、やっと昇ってくるからです。18日は、すわってゆっくり待っていると昇ってくるので「居待月(いまちづき)」。19日は、寝(ね)ながら待たないと昇ってこないので、「寝待月(ねまちづき)」または「臥待月(ふしまちづき)」といいます。20日には、夜遅くにようやく昇ることから「更待月(ふけまちづき)」となります。このころは満月からかなり欠けた形になっています。

 これらの呼び名は、特に旧暦8月の中秋の名月に続く月を指すことが多いのですが、ほかの季節の月でもそのように呼んで構(かま)いません。どんな名前の月が出ているのか、それを思いながら眺(なが)めると、月に親しみがわきますよ。 

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2017年10月4日 無断転載禁止

こども新聞