女子ログ わがフルーツ半生

 果物が好きだ。毎日、朝食には果物が欠かせない。部屋に飾っておけば、花のように、その美しい色や形が心をも満たしてくれる。

 考えてみると、私の育った家には、わざわざ買わなくても、ほぼ一年中何かしら果物があった。干し柿農家の親戚に分けてもらうカキをはじめ、ご近所からは、畑や庭で取れたイチジクやビワがやってきた。

 叔母が、果物店を営む家に嫁いだのも大きい。実家であるわが家にはイチゴ、モモ、ミカン、リンゴなどの季節の果物、ときにはパイナップル、キウイなども持ってきてくれた。

 さらに毎年冬には、青森に住む叔母の友人から、箱入りのリンゴが届く。この名産地からの一等品を食べて以来、リンゴは私の好きな果物ランキング不動の1位だ。

 私が子どもの頃は、箱いっぱいにもみ殻が詰まっていて、手探りしてリンゴをそっと取り出すのが楽しみだった。大きくて真っ赤な果実の真ん中には、たっぷりの蜜。バリバリと音をさせて、さわやかな甘さと香りに満たされる至福を知った。

 つくづく恵まれたフルーツ半生だと思う。最近は、若者を中心に果物離れが進んでいると聞く。「皮をむくのが面倒」「手が汚れる」ほか、「高くて買えない」のも理由だとか。旬の果物は比較的安いし、細胞が目覚めるほどにおいしいのになぁ。

      (出雲市・くるみ)

2017年10月6日 無断転載禁止