浜田名誉市民・故山崎修二氏の孫娘 祖父眠る地で創作舞台

砂絵や映像を駆使したパフォーマンスを披露するキミ・マエダさん
 浜田市名誉市民の洋画家、故山崎修二氏(1910~2001年)の孫娘で、米国で舞台芸術家として活躍するキミ・マエダさんが18日、同市野原町の県立大で創作パフォーマンスを披露する。砂絵や影絵を駆使して、人間が抱える葛藤や悩み、記憶といった複雑な内面を表現する。「パフォーマンスを通じて、人の生き方について思いを巡らせてほしい」と望み、祖父の眠る地での初公演に挑む。

 音楽や、背景に写し出される映像に合わせて、地面にまいた砂の上に手やほうき、熊手などで模様を描く。認知症を患っていた父の記憶が曲がっていく様子をヒントに考案したパフォーマンス「ベンド(BEND)」は、世界中の人々に「生きていくということ」を問い掛けてきた。

 幼少時から浜田市を訪れ、祖父がキャンバスに向かって一心不乱に筆を振るう姿をまぶたに焼き付けてきた。「色や光の使い方がとても美しかった」。祖父の絵画への情熱に触れる中で、次第に芸術家への夢が膨らんでいったという。

 大学ではスタジオアートを専攻し、舞台演劇の小道具のデザインを学んだ。パフォーマンスを披露するようになったのは、進学先の大学院で教授から「芸術への思いを表現してみてはどうか」との提言を受けたのがきっかけ。砂絵や映像を使った表現を編み出し、これまでに米国内を中心に約30カ所で上演してきた。今年7月以降、芸術活動の参考にしようと、浜田市内に滞在し、石見神楽について学んでいる。

 当日は、美術史の研究者だった父の記憶や文化の違い、アイデンティティーなどをテーマに表現する。マエダさんは自身のパフォーマンスについて、「出生や移民問題など、人によって受け取る印象はさまざま」とした上で、「浜田はとても美しい町並みで、人も温かい。どんな感想を持ってもらえるのか楽しみだ」と本番を心待ちにする。

 パフォーマンスは午後2時からで入場無料。

2017年11月16日 無断転載禁止