女子ログ 息子の夢

 先日、2歳になったばかりの息子を連れて京都駅の新幹線ホームに向かった。乗り物が三度の飯より好きな息子は、旅行に行くと必ず乗る電車やバスに大興奮である。そんな息子を見ていて、いつか新幹線に乗せてやりたいとずっと思っていた。だが、乗せるより見る方が喜ぶだろう。

 京都の友人宅から、京都駅の新幹線乗り場へ移動。頻繁にホームに出入りする新幹線に息子は言葉が出ない。体を乗り出し気味の私たち親子は、駅員に注意されてしまった。

 息子はどんな乗り物の運転手にも手を振る癖がある。京都駅でも、車掌や運転手に一生懸命に手を振った。だが、出だしのスピードも速い新幹線は、なかなか振り返してくれる人はいない。諦めかけたその時、1本だけ車掌も運転手も笑顔で手を振ってくれた! 息子は恋をしたかのようなトローンとした瞳になっていた。

 みんなで「よかったねー」と大騒ぎをしていたら息子が「新幹線の運転手さんになる」と宣言した。私はすぐに「それじゃあ、母は由眞(息子の名前)と離れて暮らす決心をするね」と心の中でつぶやいた。

 本当に運転手になるかどうかは分からないが、こうやって夢や希望を持って生き、いつか本当に離れて行く日が来るんだなと、しみじみ思った。寂しいけど彼の人生。ずっと見守ってやろうと思う。

 (出雲市・かぐれフミ)

2017年11月25日 無断転載禁止