情報科学高(安来) 生徒が先生役楽しく体験

 島根県立情報科学高校(安来市能義町)は、今年も12月2、3の両日、「情報ITフェア」を開催する。それまで行っていた「情報デパート」を、昨年から情報に関する学習を全面的に生かした同フェアに衣替えして開催しており、本年度は2回目の開催となる。今回は前回の経験を生かし、より多くの企業や団体に出店してもらい、各講座も昨年より質の高いものを実施できるように生徒全員で創意工夫した。自分たちが学習したことを来場者にいかに分かりやすく伝えられるかが鍵になりそうだ。本ページでは「情報ITフェア」の魅力を紹介する。


大勢の来場者でにぎわう昨年の「第1回情報ITフェア」会場
12月2、3日「情報ITフェア」

 「情報ITフェア」は、情報科学高校が全国商業高校初の試みとして昨年度から始めた。生徒が先生役を務めることによって、普段の授業で学んだ知識、技術を社会の中で生かすとともに、生徒たちの自主性をより高めることを目的としている。また、地域の方々や子どもたちと積極的にコミュニケーションを図り、よりITに興味を持ってもらうことも狙いとしている。

 2回目の今回は、昨年の経験を踏まえ、さらなる地域の活性化のために趣向を凝らした各種企画やイベントが予定されている。

 会場となる体育館や各パソコン教室では、昨年度人気だった年賀状・クリスマスカード作成、レゴロボット、電子工作、タイピングゲーム(ワープロ早打ち)など、子どもから大人まで体験できる講座が企画されている。また、表計算ソフト・エクセルに関する相談コーナーも設けてある。

 その他にも、専門高校実習品や昨年度に続き「大麦若葉」「清水羊羹(ようかん)」、新たに企業とのコラボレーション商品である「生大福ロールケーキ」も販売する予定だ。

 地域企業によるブースも設置され、今話題のAI(人工知能)ロボット「ソウタ君」と遊んだり、3Dプリンターの実演を見学したりできる。

(森遼加)


年賀状、クリスマスカード作成ソフトで作った作品を手にする生徒
開設講座

私たちがパソコン教えます

 「情報ITフェア」では、地域の方々にITについて知ってもらうために各種講座を開設する。講座は本校生徒が講師役になり、受講していただく来場者の方に、パソコンソフトの使用方法を丁寧に説明する。

 昨年大人気だったクリスマスカードや年賀状作成などに続き、今年は新たに動画編集、ゲーム、お絵かき、情報モラルの4講座を開設する。受講対象は主に小中学生を予定して企画したものだが、どの世代の方にも楽しんでもらえるよう、生徒が工夫を凝らしている。

 各講座では、生徒が授業の中で学んだ知識を生かし、講師として受講者の方々に分かりやすく丁寧に説明し、講座の内容を理解していただく。動画作成講座担当のマルチメディア科の北川昌孝さん(3年)は「受講者に楽しんでいただけるように頑張りたい」と話している。

 担当の生徒たちは、よい講座になるように本番に向けて準備を進めている。ITフェア実行委員長の湯浅有紀さん(3年)は「フェアを通して、みんなにITについてもっと深く知ってもらいたい。私たちも普段自分たちが学んでいることを地域の皆さまに知ってもらいたい」と意気込みを語っている。

(門脇蒼真、小原諒太、板金駿太)


生徒の指導で電子工作に取り組む子どもたち(資料)
パソコン教室講座

 「総合実践室」では、ソフトウェアを使ってタイピングゲームができる講座や、エクセル活用講座がある。タイピングゲームでは、お客さまと生徒が早打ち競争を実施、勝負に勝てば景品として粗品がもらえる。

 「マルチメディア実習室」では、お絵かき講座、3Dデザイン体験ができる。お絵かき講座では、ペンタブを使って好きな絵を描いてみてはどうだろうか。

 「アプリケーション実習室」では、クリスマスカードや年賀状作成が体験できる。完成品を持ち帰って友達や親戚に送ってみてはどうだろうか。また、動画編集の基本的なことも学べる。

 「システムII実習室」では、スクラッチが体験できる。ゲームを作りながらプログラミングが学べる。

 「プログラミング教室」では、本校生徒が作成した作品を使って、空間や物体に映像を投影するプロジェクションマッピングが体験できる。

 「ネットワーク室」では、ゲーム講座が体験できる。本校生徒が作成したゲームを利用し、実際にプログラムを入力して動かしてみよう。        

(森遼加)


情報科学高校が地元企業と共同開発した「生大福ロールケーキ」
コラボスイーツ販売

ロールケーキや団子

 ITフェアでは、今年も地元企業と共同で新しく開発したスイーツを販売する。コンセプトは「島根県の特産品を使用したスイーツ」。

 祖田風月堂さん(安来市広瀬町)と共同開発し、前回も好評だった「大麦若葉ロールケーキ」に加え、今回は新商品の「生大福ロールケーキ」を販売する。ふわふわの生地の中に、軟らかい生クリーム大福に包まれた、みずみずしい安来産フルーツが入っており、今までにない新食感を味わえる。生徒に実施したアンケートで選ばれたフルーツは、「苺(いちご)大福」と「桃大福」の2種類が用意されている。価格は各800円。

「いろどり団子」
 「いろどり団子」はいけがみさん(米子市)と共同開発した。サツマイモや桜あん、いそべなど、全12種類のさまざまな味を取りそろえた。団子が串に刺さっていないため、お客さまが好みで一つずつ選んで購入することができる。価格は1個80円。本校茶道部による温かい抹茶も提供し、購入した菓子をその場で味わっていただける。

 開発商品担当の小林愛加さん(3年)は「ITフェアでしか売っていないオリジナル商品。島根にあるおいしさをぜひ堪能してほしい」とPRしている。

 また、本年度、共に創立30周年を迎えた縁で姉妹校提携を結んだ大分県立情報科学高校(大分市)も来校し、同校オリジナル商品の紹介を行う予定だ。

(足立裕亮・杉本晟弥)


家族連れなどでにぎわう、昨年の「情報ITフェア」での「3Dプリンター実演」コーナー(資料)
ブース紹介

3Dプリンター実演 話題の3Dプリンターが稼働し、作品を作っている様子をご覧いただけます。昨年の一番人気でした。

生徒研究発表 本校で最もプレゼンテーションを極めた生徒の発表。テーマはITフェア。資料で、話し方で皆さんを魅了します。

開発商品販売 全国の高校が開発した、ここでしか買えない商品が盛りだくさん。子ども向けの駄菓子屋さんもオープンします。

飲食店舗 専門店が多数出店します。ラーメン、焼きそば、ステーキ串、ケバブ、コロッケ、ネギ焼き…などなど、お昼ご飯はここで決まり。

出雲コアカレッジ「ソウタ君」 話題のAIロボット・ソウタ君。実際にプログラミングして、動きや話す内容を変えてみよう。

ロボットの村田セイサク君の操作を楽しむ子ども(資料)
村田セイサク君実演 自転車に乗った、倒れないセイサク君。プログラムを入力して、いろいろな動きをするセイサク君を見てください。開発した村田製作所の社員の方に実演と体験教室をしてもらいます。

VR体験 最新の技術を使った、話題の仮想現実を体験できます。

卒業生コーナー 本校卒業生の声が聞けたり、卒業生がアルバムや歴史を見て懐かしむ雰囲気をつくります。ふらっと立ち寄って、コーヒーでも飲んでいきませんか?

富士通パソコン講座 ノートパソコンを使った教室を開き、親子で富士通作品を体験できます。

株式会社セラク 株式会社セラクの協力で、農家が多い安来の特徴を生かし、一定期間モニタリングしているハウスデータが実際にご覧いただけます。

NTTドコモ 最新のスマホ、タブレットの操作体験や、実際に契約やお悩み相談もできる、ドコモの出張コーナーです。黒電話やガラケーなどの過去・未来・現在を知ることもできます。NTTドコモ移動基地局車のミニカーの数量限定プレゼントもあります。

ゲーム講座 過去から最新のゲームまで、体験しながらゲームの歴史を感じられるコーナーです。

ドローン体験 最新型のドローンで飛行体験を実施! ゲームをして景品をゲットしよう!!

子供遊び場 本校生徒が作ったおもちゃや、いろんな遊具で一緒に遊んでみませんか? 

(石黒大翔)


学科紹介

 全国公立高校で唯一の学科。コンピューター・グラフィック(CG)、ホームページなどの製作を通して、コンピューターによるデザインや画像の処理などに関する知識、技術を習得します。また、プレゼンテーション能力を身に付け、マルチメディア(文字、音声、画像などのメディアを電子的に統合したもの)を効果的に活用できる人材を育成します。

▽情報処理科
 ワープロ、表計算、データベースソフトなどの知識と、利用技術を習得します。また、ビジネスゲームなどを通して、ビジネス分野のさまざまな情報を効率的に処理、活用でき、ビジネスの多様な分野で活躍できる人材を育成します。

▽情報システム科
 プログラミングの知識、技術を習得するとともに、ソフトウェア開発の基礎を学びます。また、ネットワークの構築、設定などの実習を通して、情報通信ネットワークの利用、管理について学習し、IT関係の業務で活躍できる人材を育成します。

(門脇蒼真、小原諒太、板金駿太)


「青春はつらつ新聞」に取り組んだ課題研究NIE班
編集後記

 私たち課題研究NIE班は、新聞を使った学習を行っています。今回の「青春はつらつ新聞」製作では、班に分かれて取材をし、「情報ITフェア」についての記事を書きました。

 初めての経験で分からないことも多く、うまくいかないところもありましたが、全員で協力して作り上げることができました。昨年から開催しているITフェアの成功とさらなる発展のために、一丸となって取り組んでいる生徒たちの様子を皆さまに感じ取っていただければうれしく思います。

情報科学高校QRコード
 この新聞を製作するにあたって、新聞を作るということはただ文章を書くということだけではなく、どうすれば読者に興味を持っていただけるか、どうすれば読みやすいものになるかなど、いろいろなことを考えなければならないと、身に染みて実感しました。新聞を毎日製作しておられる新聞社の方々には、本当に頭が下がる思いです。

 情報科学高校は、これからも資格取得への取り組みや部活動、地域貢献などで積極的に活動していきますので、応援よろしくお願いいたします。

(足立裕亮)

2017年11月28日 無断転載禁止

こども新聞