きらめく星 美保関いん石

25年前に空から落下

 宇宙(ちゅう)は遠く、手の届(とど)かない所のように思えますが、時には宇宙から私たちの所へ何かがやってくることがあります。それは、いん石です。

松江市美保関町のメテオプラザに展示されている美保関いん石
 三瓶(さんべ)自然館サヒメルには、いくつかのいん石が展示(てんじ)してあります。ただの石や鉄のかたまりにしか見えないものもありますが、すべて空から降(ふ)ってきたものです。宇宙には小惑星(しょうわくせい)と呼(よ)ばれる小さな天体がたくさんあり、太陽の周りを回っています。大昔(おおむかし)に小惑星同士がぶつかり合うなどして、小惑星やそのかけらが進む方向を変え、たまたま地球に向かって来たものがいん石なのです。

 今からちょうど25年前の1992年12月10日、今の松江(まつえ)市美保関(みほのせき)町の民家にいん石が落ちました。2階建ての家の屋根と、2階と1階の床(ゆか)を突(つ)き破(やぶ)り、床下に長さ25センチ、重さ6キロの石が転(ころ)がっていたそうです。いん石の名前には、落ちた場所の地名をつける規則(きそく)がありますので、美保関いん石と呼(よ)ばれるようになりました。

 美保関いん石は、もとの小惑星から分かれた後、ほかの天体と衝突(しょうとつ)することなく6100万年もかけて地球にたどり着いたと、分析(ぶんせき)の結果分かっています。美保関町の七類港(しちるいこう)にある「メテオプラザ」に展示されていますので、ぜひ一度実物を見に行ってください。今のところ山陰(さんいん)に落ちたことがわかっている唯一(ゆいいつ)のいん石です。

 山陰の近くでは、広島にも、こぶしぐらいの大きさのいん石が飛んできたことがあります。2003年2月のことでしたので、この広島いん石が落ちてから、もうすぐ15年となります。それ以来、中国地方でいん石は見つかっていません。いん石が、いつどこに落ちるかは誰(だれ)にも分かりませんが、もしかすると、またそろそろ、やってくるかもしれませんよ。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2017年11月29日 無断転載禁止

こども新聞