松江で日本伝統工芸展開幕 洗練された美と技 一堂に

陶芸や染織など匠の技を極めた伝統工芸作品に見入る来場者=松江市袖師町、島根県立美術館
 人間国宝(重要無形文化財保持者)や全国の気鋭の作家の秀作を集めた「第64回日本伝統工芸展」(山陰中央新報社など主催)が6日、松江市袖師町の島根県立美術館で開幕した。匠(たくみ)の技から生み出された最新作280点が、来場者を魅了している。24日まで。

 同展は工芸界最大規模の公募展で全国11会場を巡回する。松江展は今回で16回目の開催。陶芸、染織、漆芸、金工、木竹工、人形、諸工芸の7部門で人間国宝の作品や各作家の受賞作、入選作を展示している。

 山陰両県からは島根4人、鳥取7人が出展し、人間国宝の陶芸家・前田昭博さん(63)=鳥取市河原町=の作品もある。

 今年、福岡県からIターンした花井健太さん(32)=同市河原町=は陶芸作品「鉄釉線紋鉢(てつゆうせんもんばち)」で、昨年に続いて2度目の入選。花が開くイメージをらっぱ状の形や直線の模様で表現した。漆芸家の高橋香葉さん(50)=松江市上乃木3丁目=の作品「研出色絵箱(とぎだしいろえはこ)『華』」は、金属粉を混ぜた漆で、光沢のある幾何学的な線を連続して描き、目を引く。

 松江市古曽志町から夫婦で訪れた渡部喬子さん(77)は「どれもすてきな作品ばかり。刺激になった」と語った。

 会期中無休で、開館時間は午前10時~午後6時半。17日午後1時半からは人間国宝の小森邦衛さん=漆芸、石川県輪島市=の記念講演会があるほか、期間中の週末を中心に出品作家による作品解説が6回ある。

2017年12月7日 無断転載禁止