来年の主役は?

 北朝鮮のミサイル発射や、不意打ちの衆院解散・総選挙に翻弄(ほんろう)された2017年も残り3日。干(え)支(と)は酉(とり)から戌(いぬ)へ交代する。動物に当てはめると犬だが、「来年の主役」は肩身が狭くなっているようだ▼ペットフードメーカーの業界団体が発表した全国の犬と猫の推計飼育数は、猫953万匹に対し、犬892万匹。1994年の調査開始以来初めて猫が犬を上回った。猫は2年連続の増加で、犬は3年連続の減少▼その原因を業界団体は「犬はしつけや散歩が必要で猫に比べて負担感が大きく、敬遠につながっているのではないか」と分析する。流行や生活様式の変化も影響しているのだろうが、負担感が前面に出ると、人間の身勝手さを感じてしまう▼犬といえば、米大リーグでフリーエージェント(FA)となり、去就が決まっていないイチロー選手が先日、故郷・愛知県であった少年野球大会で、現在の境遇を「ペットショップで売れ残った大きな犬みたい」と表現した▼注目度は高いものの、誰も手を出そうとしない、という意味。全盛期を過ぎたとはいえ、走攻守に高いレベルを誇るが、44歳という年齢が獲得に二の足を踏ませるのだろう。それでも本人は「飼ってくれる人がいたら忠誠を尽くす」と自信を見せる▼対照的に、書類審査を通った7球団との交渉の末、エンゼルス入りを決めたのが大谷翔平選手(23)。投打の「二刀流」は来年の主役として大きな注目を集めるだろうが、大リーグ通算3080安打の「大きな犬」の来季も気になる。(健)

2017年12月29日 無断転載禁止