女子ログ #ny

 仕事で英文の翻訳をすることがよくある。先日、いつものように会社のパソコンに向かい、添付ファイルで送られてくる英文を開くと、送付元の住所が「NY」になっていた。ニューヨークの取引先との文書。ただそれだけのことなのに、その日は妙に気分が高揚し、マンハッタンの摩天楼が目の前にちらついて、仕事に集中できなかった。

 映画やドラマの舞台になった街。人々がカッコ良く生きている場所。そんなイメージからニューヨークは私にとって、まだ行ったことのない憧れの都市だ。だったら旅行に行けばいい。そう思われるかもしれないが、それでは納得いかない理由がある。

 実は最近転職した。契機になったのは友人がSNSにアップした1枚の写真だった。飛行機から撮ったニューヨークの夜景。コメント欄にはこう書かれていた。「出張中#ny」。うらやましかった。その時、地方の中小企業で働く自分の未来に「NY」の2文字がないことを悟った。そして一念発起、ちょっと背伸びをして大手企業に転職したのだ。

 いつか仕事でニューヨークに行きたい。そんな思いは忙しい日々に埋もれてしまっていたが、突如、日常に舞い降りてきたNYの2文字。これは幸運の兆しかもしれない。今はまだ失敗ばかりの日々だが、夢のために頑張ろう。そう思えた。(雲南市出身、香川県直島町在住・ゆかりんご)

2017年12月29日 無断転載禁止