海士町が希少種保護条例 4月施行 乱獲防止、罰則も

 島根県海士町は生態系を守り、次代へ継承するため、町希少野生動植物保護条例を制定する。町内に生息し、個体数が著しく減った希少動植物などが対象で、許可なく捕獲、採取することを禁止し、罰則も設ける。隠岐ユネスコ世界ジオパークの自然の保全にもつなげる。2018年4月1日に施行する。

 25日に閉会した12月定例町議会で条例制定案を可決した。

 施行時の対象として、同町と韓国・鬱陵島(ウルルンド)のみに生える特異な種で、セリ科植物の「タケシマシシウド」や、絶滅寸前の状態で同町が県唯一の産地と思われるラン科植物「ヤマサギソウ」(大山隠岐国立公園の指定植物)など植物10種を選んだ。

 捕獲や採取については、学術研究のほか、公益上の理由などで町長が必要と認めて許可した時や、人の命や身体の保護のため緊急やむを得ない場合などは行えるとしている。違反すると最も重い場合は1年以下の懲役か50万円以下の罰金が科される。

 町教育委員会地域共育課の宮岡健二課長は「希少種の乱獲防止とともに、住民に島の宝について知ってもらうきっかけになれば」と話している。

 県自然環境課によると、同様の条例は県のほか、県内市町村では大田市が制定している。

2017年12月31日 無断転載禁止