30年周期

 新しい年が安倍晋三首相の下で本格的にスタートした。6年連続で7度目になる。年表をめくると50年前は安倍首相の大叔父・佐藤栄作首相、60年前は母方の祖父・岸信介首相で正月を迎えている。巡り合わせなのか、血筋なのか▼そして、30年前の1988年は島根県選出の竹下登首相だった。この年、消費税の導入が決まり、翌年には元号が「平成」と改まる。当時は既にバブル景気に入っていて、89年末には日経平均株価が3万8957円の史上最高値を記録。就職戦線も売り手市場だった▼何やら昨今の状況と似ている。この前後は世界も激動した。米国と旧ソ連による東西冷戦は89年に終結宣言が出た後、数年で「ソ連崩壊」に至る。中国では89年に天安門事件、中東では91年に勃発した湾岸戦争の後、海上自衛隊の掃海艇がペルシャ湾に派遣された▼歴史や経済の分野では「30年周期」が話題になる。概(おおむ)ね30年で一世代替わるからだ。バブル景気が終わったのは91年2月。この周期が当たっていれば、2年先の東京五輪ごろまでは好景気が続くことになる▼目が離せないのは北朝鮮と中東の動向。世界一の軍事力と経済力を誇る米国と対峙(たいじ)する北朝鮮の行く末が、旧ソ連がたどった道なのかどうかは、日本の安全保障を左右する。その米国が聖地エルサレムを巡り新たな「火種」をまいた中東からの「火の粉」も気になる▼トランプ米大統領には悪いが、初詣では、この一年、自然災害を含め自衛隊の「出番」がないことを祈願した。(己)

2018年1月6日 無断転載禁止