きらめく星 夜明け前の火星

2月下旬の午前5時ごろの空
明るさの違い夏に確かめて

 早起きをして、夜明け前の空を見てみませんか。今ごろの日の出の時刻(じこく)は山陰(さんいん)では午前6時45分ぐらいですから、同5時半ぐらいまでは星がよく見えているはずです。

 このころ南には、とびきり明るい星が出ています。木星(もくせい)です。その東側にも明るい星がいくつか見えていて、木星に近い方から、さそり座(ざ)のアンタレス、火星(かせい)、土星(どせい)と並(なら)んでいます。木星には負けるもののこれら三つが同じぐらいに明るく、空は四つの星が輝(かがや)く見事な眺(なが)めになっています。

 木星に目を引かれますが、特に注目してほしいのが火星です。火星は今年の夏、地球に「大接近(せっきん)」します。近づけば明るさも増(ま)し、7月から8月には木星よりも明るくなりますので、今の火星を見ておいて、明るさの違(ちが)いを夏に確(たし)かめてください。

地球と火星の位置
 地球は太陽の周りを1年で1周していて、火星はその少し外側を同じ向きに1周2年足らずで回っています。火星より地球の方が速く進んでいるので、どこかで地球は火星に追いつきます。そのとき地球と火星が最も接近します。今はそれに向けて地球が火星にどんどん近づいているところです。

 火星の接近は2年2カ月ごとに起こります。火星が太陽を回る軌道(きどう)は少しゆがんでいるため、接近の距離(きょり)は毎回多少変わり、今回は約5800万キロメートルまで近づきます。これは2003年以来の15年ぶりの近さで、大接近といえます。

 大接近する7月末には赤い火星がどれほど輝くのか、明るさの変化を今から楽しんでください。なお、木星と土星は夏になっても、さそり座の両隣(りょうどなり)に見えますが、火星は大きく移動(いどう)して、4月以降(いこう)は土星よりも東に見えるようになります。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2018年2月21日 無断転載禁止

こども新聞