レッツ連歌(下房桃菴)・2月22日付

(挿絵・Azu)
◎そげんきんとにできゃしませんで

切り分けるケーキ見つめる三兄弟(出雲)原  陽子

◎塾の先生和服着飾り

放映は夕方五時のニュースです (松江)植田 延裕

◎その一言で嫁に来たババ

イケメンは三日も経てばすぐ飽きる

               (安来)根来 正幸

新幹線通る通ると騙(だま)されて   (川本)高砂瀬喜美

◎口は達者なシルバー教室

スムーズに横に滑らぬハーモニカ(安来)足立 純枝

二人だけ遅々と進まぬ銭太鼓  (松江)野津 重夫

◎自分のことは人に任せて

まだ信じられない自動運転車  (松江)川津  蛙

◎次のことばを探しあぐねて

アドリブのラップのマイク渡されて

               (美郷)源  瞳子

◎ママ叱るだけ叱らないババ

刷り込みは早くにやっておくがよい

               (松江)川津  蛙

◎思いもよらず恩師と仰がれ

好きなだけ食えや飲めやの大振舞い

               (松江)田中 堂太

◎すべての流派知るすべもなく

二つ三つ立ち寄ってみる大茶会 (松江)安東 和実

◎キムチだけしか読めぬハングル

砂浜に打ち上げられた木造船  (益田)石川アキオ

◎出口で突然マイク向けられ

親方は我が道を行く無視無言  (浜田)勝田  艶

開票と同時に付ける赤いバラ  (益田)竹内 良子

病欠で江津三次を往復し    (江津)花田 美昭

どげしたんまたあのさんが出ちょなあが

               (浜田)佐々木わこ

二人連れパッと離れて知らん顔 (益田)吉川 洋子

◎見たこともない父のドヤ顔

ご近所はみんな知ってる美人局(つつもたせ) (松江)山崎まるむ

◎古美術商はことば巧みに

偽物と気づいていると気づかずに(益田)大居 鴻平

お蔵ごと引き受けますと過疎の村(松江)森廣 典子

お手柄の警察犬に干しスルメ  (美郷)源  連城

◎読める読めぬはまた別のこと

北口で英字新聞持ってます   (松江)高木 酔子

楽しげに生きた英語を学ぶ子ら (松江)桑谷  夢

◎よくもここまで親に似るもの

右側の踵(かかと)ばっかりチビる靴   (松江)岩田 正之

顧みて叱りもできぬ通知表   (松江)三島 啓克

シャンシャンはとても大きくなりました

               (米子)板垣スエ子

◎北風じゃなく太陽でいく

偉いワネ優しいのネ助かるワ  (松江)原田 充子

平昌(ピョンチャン)の風にはためく統一旗   (益田)石川アキオ

 えー、本日はお日がらもよく、新郎新婦ならびにご両家の、…ラップやんけ!

 これが正しい対応のしかたです、瞳子さん。

 連城さんの句は、盗品故買でしょうか。「警察犬に干しスルメ」―。みごとに決まりました。もっとも、犬にスルメは禁物、と聞いておりますが…?

 次は、今日の入選句を前句に選んで、それに短句(七七)を付けてください。

 3月スペシャルの前句も、木純さんから預かっております。

  失敗がまた失敗の母となり

 例の諺(ことわざ)の真逆ですが、われわれ凡人の世界では、こちらのほうが、ずっとありがち?

 この前句にも短句をお願いいたします。

              (島根大学名誉教授)

2018年2月22日 無断転載禁止

こども新聞