女子ログ フキノトウみそ

 寒かった冬が終わりに近づくと、フキノトウみそが食べたくなる。

 実家にいた頃は積もった雪の中、フキノトウが緑色の頭をかわいらしく出している姿を見つけるとなんだかラッキーな気分になった。程よい頃合いに育ったものを選んで摘み取る。その瞬間に匂ってくる、青くもあり独特の苦味をはらんだ香りが大好きだ。

 子どもの頃は、庭先で採れたフキノトウの天ぷらやフキみそは苦味がそこまでおいしくなくて、サツマイモの天ぷらの方が甘くておいしいと思っていた。

 最近は外に生えているフキノトウを見掛けることは少なくなり、スーパーに並んでいるものを見れば、その値段に驚いてしまう。

 そんなことを思っていたら、ちょうどフキノトウを頂いたので、フキみそ作りに取りかかった。

 油を入れて熱したフライパンに、刻んだフキノトウを入れた瞬間、ジュワッと油に絡む音とともに立ち上る香りがふわっと鼻をくすぐる。しんなりとしたところに調味料を入れたみそを投入すると、炊きたてのご飯にのせて食べたくなるほど香ばしくなる。ご飯のお供やお酒のアテにも持ってこいの一品。この季節だけの楽しみなおかずになる。

 出来上がったフキみそはほんのりと苦く、それでいて暖かい季節の到来を予感させてくれる味であった。

(鳥取県大山町・茶ノ丸)

2018年3月6日 無断転載禁止