きらめく星 金星と水星

3月中旬が観察の好機

 近ごろ、日が沈(しず)んだ後の西の空には、金星(きんせい)が輝(かがや)いています。金星は「宵(よい)の明星(みょうじょう)」とも呼(よ)ばれ、これは「夜の初めの明るい星」という意味です。時期によっては夜明け前の東の空に見えることもあります。その場合は「明(あ)けの明星」と呼ばれます。

 金星は地球と同じように太陽の周りを回る惑星(わくせい)で、地球より内側を回っています。このため、地球からは太陽のある程度(ていど)近くに見え、真夜中に見えることはありません。

 金星と同じような見え方をする惑星がもう一つあります。それは、金星よりもさらに内側を回る水星(すいせい)で、やはり日の入りの後か日の出前の時間帯に姿(すがた)を現(あらわ)します。ただ、水星は太陽のすぐ近くを回っているため、太陽から大きく離(はな)れて見えることがなく、金星に比(くら)べると私たちが出合えるチャンスはずっと少なくて、いつどこに現れるかを知っておかないと観察が難(むずか)しいのです。

 そのチャンスが、今巡(めぐ)ってきています。今年の春先では3月中旬(ちゅうじゅん)が水星としては太陽から最も離れて見える時期で、太陽が沈んだ後、西の地平線の上に現れます。日の入り直後では空が明るく、水星は見られませんので、その30分から1時間後に探(さが)すのがよいでしょう。山陰(さんいん)では午後7時前後が観察のしどきとなります。

 水星を明るさの残る空の中に見つけるのは少し難しいのですが、今回は明るい金星がそばに出ているため、探しやすくなっています。

 金星の右上を見てください。小さな点が光っているのが分かるはずです。双眼鏡(そうがんきょう)を使うとより見つけやすいでしょう。

 夕暮(ゆうぐ)れの空に金星と水星が寄(よ)り添(そ)う眺(なが)めを、ぜひ楽しんでください。なお、19日は二つの惑星のそばに細い月が並(なら)び、月、水、金とそろっているところも見られます。

◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2018年3月7日 無断転載禁止

こども新聞