大田・三瓶山麓の絶景地 浮布池を浄化

中村唯史学芸員(左端)から浮布池の現状について説明を聞く地元住民たち
 2020年の全国植樹祭開催が決まった国立公園・三瓶山麓にある浮布池(大田市三瓶町)の水質浄化を進めようと、地元住民が検討を進めている。三瓶山西の原と池が一体となった景観は絶好の撮影スポットだが、現在はヘドロ、アオコなどが発生し、夏場には異臭を放つ状態。住民たちがこのほど、県立三瓶自然館サヒメル(同)の学芸員を招いた勉強会を相次いで開き、水質調査などに取り組む方針を決めた。

 浮布池は三瓶山の噴火によってできたとされ、面積は約13万平方メートル。1950年代までは底が透けて見えるほどだったというが、観光客が増えた60年代から急速に汚濁が進んだという。植樹祭の開催決定をきっかけに、住民の間に「浮布池浄化への関心を高めたい」との思いが強まった。

水質浄化へ地元住民が本格的な検討を始めた浮布池。奥は三瓶山
 地元の池の原自治会が17年末、サヒメルの中村唯史学芸員を招いて勉強会を開いたのに続き、地元住民らでつくる池田地区まちづくり推進協議会(中間功会長)もこのほど、池田まちづくりセンター(同)で中村学芸員を講師に招いた勉強会を企画し、約40人が参加した。

 中村学芸員は、生活排水などの流入が減っていることから、周辺に茂った樹木の落ち葉、湖底に蓄積された栄養分などが汚濁の原因になっている可能性を指摘。湖底を砂で覆う「覆砂」といった改善案を示す一方、本格的な浄化にはばく大なコストを要すると説明し、「まずは現状を把握し、10~20年かけてきれいにする覚悟で取り組むべきだ」と助言した。

 地元では、中村学芸員の意見も踏まえ、まずは水質調査を始め、さらに、対応策や今後の活動内容を検討していく考え。池田地区連合自治会の大草一憲会長(70)は「住民ができることから取り組み、地元から行政を動かすように頑張っていきたい」と意気込む。

2018年3月9日 無断転載禁止