高齢者に温かい食事を 再加熱用カート導入 吉賀町社福協

再加熱用カートを使って食事を出す、とびのこ苑の職員(中央)
 吉賀町内で、介護老人福祉施設など12施設の指定管理や運営に携わる町社会福祉協議会が1日、特別養護老人ホーム2施設で、適温の食事を提供できる再加熱用カートの導入を始めた。調理時間の短縮で、人件費の大幅な削減が期待できるという。同協議会によると、県内で再加熱用カートの導入は益田市内の施設に続き2例目で、人手不足の介護施設で広がりを見せそうだ。

 再加熱用カートを導入するのは、みろく苑(吉賀町六日市)と、とびのこ苑(同町柿木村柿木)。両施設はともに50床で、これまで委託業者が1日150食分をそれぞれの施設内で調理してきた。業者の調理員が慢性的に不足し、一部利用者の食事が冷めるケースがあったという。

 このため、同協議会は昨年7月からコンサルティング会社を通して再加熱用カート導入の検討を始めた。

 カートに付いたタイマーで利用者の食事時間に合わせて最適な温度で食事を提供できるという。同協議会によると、カート導入で業者への委託契約は解除した。今後は、広島市の高齢者施設向け食品販売会社からチルド状態で送られた料理を、職員がカートで再加熱した上で盛り付けて配膳する。結果、2施設で年500万円の経費削減効果が出ると見込んでいる。

 1日には、とびのこ苑でカートを使った料理が提供され、利用者からは「温かくておいしい」と喜びの声が聞かれた。

 同協議会の佐古繁行事務局長(59)は「職員と利用者、双方にとってよりよい環境となる。今後も自宅にいるかのように温かい食事を利用者に提供していきたい」と話した。

2018年4月3日 無断転載禁止