世事抄録 「森友文書改ざん」を考える

 森友文書改ざん-。日本の民主主義制度を地に落とすような、こんなことがどうして起こるのだろか。それにつながると思う言葉が二つある。一つは「安倍一強」、二つ目は「日本の政治の劣化」である。

 前者は、野党ならずともこれはいかがかというような安倍さんのやり方が、あれほどの多士済々をそろえた自民党の中で、何の異論もなく通ってしまう状況を指す。これは、自民党が与党の絶対安定多数に安心しきって放漫に陥ったことから生じる現象である。

 後者は、前者が通奏低音となっている流れの上に、安保法制以降の米国への偏重が、トランプ政権発足を機に一段と強まり、ついには「100%共にある」などという発言にまで及び、結果は意に反して各国の失笑を買っているという状況を言っている。

 この二つの言葉に大きな責任を持たなければならないのが与党たる自民党である。一国の政治を進める上で最も大切なのは「与党の健全性」だと思う。野党うんぬんはもちろんあるが、何といっても与党の健全性が必須で、それがあってこその建設的な与野党対決であり、正常な国会運営であり、国家の発展である。

 それが今はどうか。一強をゆるし、忖度(そんたく)を見逃し、国際レベルでの評価の低下に目をつぶる。自民党よ、与党としての矜持(きょうじ)を持て、責任感を持て、国民の目を意識せよ。

 (松江市・幸兵衛)

2018年4月12日 無断転載禁止