春の厄介者

 春の厄介者といえば、花粉が挙げられる。花粉症の有病率は環境省の資料によると、29.8%。引用データは10年前のもの。近年増加傾向にあるというから、大ざっぱに3人に1人が目のかゆみや、くしゃみなどの症状に苦しんでいる▼厄介者なら黄砂もこの時期特有のもの。大陸に近い山陰地方に暮らす私たちは目にしやすい気象現象で、今年は松江で11日に初観測したばかりで、2002年には4月だけで13日間も観測している▼春の季語では「霾」で「つちふる」と読む。まさに降ってくる砂じんに街中が覆われる。こちらも健康被害が懸念されるほか、車や外に干した洗濯物が汚れ、視界も落ちて時には交通機関に乱れを生じさせる▼はた迷惑な車の飛び石事故も、春に発生しやすいらしい。というのも発生源の一つが冬用タイヤとみられるからだ。普通タイヤより小石を挟みやすい。路面から雪が消えてタイヤ交換前の時期の走行中に、飛んだ小石が周囲の車に当たる▼被害の程度はさまざまで、知人はフロントガラスを交換する羽目になった。不可抗力的に発生するので、被害側はやり場のない気持ちになる。車速度の速い高速道路で起きやすいというから、十分な車間距離をとってご用心▼花粉と黄砂に悩む人が多いのは、陽気に誘われて外に出たくなる季節を狙ったかのように発生するからだろう。飛び石事故は冬と比べて運転する機会が急に増えることと無縁でない気がする。外出を促す春。落とし穴もあると頭の片隅に刻みたい。(泰)

2018年4月14日 無断転載禁止