鬼の舞 縦横無尽 浜田・神降臨祭

演目「塵輪」で迫力十分の舞を披露する大屋神楽社中のメンバー=浜田市黒川町、石央文化ホール
 島根県西部の石見神楽団体が共演する第8回石見の舞い「神降臨祭(しんこうりんさい)」が15日、浜田市黒川町の石央文化ホールであった。「変幻自在 鬼大集合」をテーマに、県西部と広島県の計7団体が7演目の鬼舞を披露。迫力のある鬼たちが縦横無尽に舞い、約1100人の神楽ファンを圧倒した。

 開幕は大屋神楽社中(大田市)の「塵輪」で、通常より多い計4体の鬼が舞台で躍動した。浜田市石見神楽周布青少年保存会は、武甕槌命(たけみかずちのみこと)が大悪鬼を一騎打ちの末に降参させる「道返し(ちがえし)」を上演し、匹見神楽社中(益田市)の「貴船」は、夫への恨みから鬼へと変化した女がわら人形を激しく打ち付ける迫真の舞を披露した。

 川本神楽団(島根県川本町)は鬼女3人の「紅葉狩」で面の早替えで魅了し、横谷神楽団(広島県三次市)は、武将・平将門の娘が父の無念を晴らそうと鬼になる「滝夜叉姫(たきやしゃひめ)」を上演。大都神楽団(江津市)の創作演目「相馬城」では将門の息子が「酒呑童子(しゅてんどうじ)」となって滝夜叉と共に朝廷に復讐(ふくしゅう)する様子を演じ、骸骨を模した不気味な衣装が観客を引き込んだ。

 トリは、石見神代神楽上府社中(浜田市)が人気演目「大江山」で飾り、磨き抜かれた所作と口上で威圧感たっぷりの鬼を熱演。死闘の末に酒呑童子が討ち取られる場面では、会場から盛大な拍手が起こった。

 浜田市下有福町の農業大崎一人さん(77)は「めったに見られない団体の鬼舞も楽しめた。どれも迫力があり、素晴らしかった」と満足そうに話した。

 大会は、県西部の伝統芸能、石見神楽の振興と地域の活性化を目的に、浜田市内の10企業・団体でつくる実行委員会が主催した。

2018年4月16日 無断転載禁止