最下位からの脱出

 英検3級程度以上の英語力を持つ中学3年生の割合は、全国の都道府県(政令指定都市を除く)で島根県が最下位という結果が出た。全国学力テストなどで島根県の小中学生の算数・数学の成績が低迷しているのに加え、英語も苦手とする結果を突き付けられた形だ。他府県との比較に振り回される必要はないが、英語に親しむ環境づくりを考えさせられる▼文部科学省が昨年実施した英語教育実施状況調査。英検3級を取得した生徒に加え、教師が相応の力があると見なした島根県の中3の割合は31%。全国平均41%を下回りトップの福井県63%の半分だった▼この結果について島根県教委は「教師の判断に左右される側面が強く、必ずしも客観的評価とは言えない。島根県の場合、教師がより厳しく評価したようだ」という▼それにしても福井県との格差は大きい。同県では生徒向けに英検など民間試験の受験料補助や資格取得を高校入試の加点とするなど英語に向かわせる仕組みを導入している▼気になるのは教員の姿勢。英検など外部試験を受けたことのある島根県の英語教員の割合は中学で全国下位、高校となると宮城県と最下位を争う▼やれ英検だの、それTOEFLなどと「英語力の証明」に向けて教育現場を追い立てる文科省の言いなりになることはない。しかし生徒を厳しく評価する前に自分の指導力を磨いているだろうか。英語と数学は主要教科の双璧。小うるさいと煙たがられるのは承知しつつやはり教育島根を取り戻したい。(前)

2018年4月17日 無断転載禁止