きらめく星 田んぼの鏡

田んぼに映る星空=2017年4月24日、出雲(いずも)市芦渡(あしわた)町で撮影
 水面に月や星が映り込む

 星空を楽しんでもらうための、とっておきの見方を紹介(しょうかい)しましょう。

 南アメリカの国ボリビアにウユニ塩湖(えんこ)という場所があります。そこは一面に塩が覆(おお)った平原で、雨が降(ふ)って水がたまると、水面が鏡のようになってきれいに空を映(うつ)し出すのだそうです。夜には宝石(ほうせき)をばらまいたような星が映り込(こ)み、深さが1センチしかない湖に立てば、空と足もとの星々にはさまれて、まるで宇宙(うちゅう)遊泳をしてるようだといいます。

 多くの人があこがれるウユニ塩湖のような景色(けしき)は、実は山陰(さんいん)でも見ることができます。湖や池でもたまには見られますが、見やすい場所は何といっても田んぼです。

 そろそろ田植えの準備(じゅんび)で水を入れ、代(しろ)かきをした田んぼが見られるようになります。田んぼの水は浅く、平らな泥(どろ)の上に薄(うす)く張(は)り付いたような状態(じょうたい)なので、水面には波が立ちにくくなっています。強い風のときはともかく、風がおだやかな日なら鏡のようになり、空がよく映ります。

 もちろん踏(ふ)み入れてはいけませんが、夜にそんな田んぼを近くから眺(なが)めてみてください。意外と月や星がはっきり映っていることに気付くことでしょう。逆(さか)さまに映った星座(せいざ)が奇妙(きみょう)に思えるかもしれません。時には暗い星までしっかり映ることもあります。

 また、写真を撮(と)るのもおすすめです。朝夕の薄(うす)明るい時間に田んぼに映る月を見つけたら、シャッターを切ってみてください。夜は、「星空モード」や「夜景(やけい)モード」が付いているなど暗いところで撮影(さつえい)できるカメラがあれば、三脚(さんきゃく)で固定して、空と田んぼの両方の星を一枚の写真に収(おさ)めることもできます。

 これから田植えが始まるまで、およそ1か月だけの特別な眺(なが)めです。ぜひ近所ですてきな田んぼを見つけてください。

 ◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2018年4月18日 無断転載禁止

こども新聞