輝(き)らりキッズ 3兄弟 周吉神楽を継承

沢田崇央さん(西郷中3年)
  昊希さん(西郷中1年)
  尚矢君 (西郷小6年)

      祖父、父らと楽しく練習

公演に備えて稽古する、左から尚矢君、崇央さん、昊希さん=島根県隠岐の島町東郷、東郷公民館
 島根県隠岐(おき)の島町東郷(とうごう)に、おじいさんとお父さんらと共に周吉神楽(すきかぐら)を継承(けいしょう)する元気な3兄弟、沢田崇央(さわだたかひろ)さん(14)=西郷(さいごう)中学校3年生、昊希(こうき)さん(12)=同中1年生、尚矢(なおや)君(11)=西郷小学校6年生=がいます。

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 3月16日夜、3兄弟ら東郷、今津(いまづ)両地区の子どもたち約10人が、東郷公民館(同町東郷)で大人たちに交じって練習に励(はげ)みました。

 3兄弟は、地元の東郷高倉(たかくら)会(沢田喜直(さわだよしなお)会長、15人)で周吉神楽を学び、伝えています。沢田会長(69)はおじいさんで、お父さんの敏夫(としお)さん(41)も会員です。

 この日は、2日後にあった、同じく周吉神楽を伝承保存(でんしょうほぞん)する今津神楽保存会(藤野要(ふじのかなめ)会長)との合同公演(こうえん)に備(そな)えた稽古。天上(てんじょう)に住むとされる神様が天下(あまくだ)られたという神話を能(のう)にした「一番立(いちばんた)て」など、披露(ひろう)した4演目(えんもく)を中心に練習しました。

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 3人は楽人(がくにん)として手拍子(てびょうし)などを打ち鳴らしたほか、崇央さんと昊希さんは舞人(まいびと)も務(つと)め、面もつけて汗(あせ)をかきながら一生懸命(けんめい)、約2メートル四方の空間で踊(おど)りました。尚矢君は、喜直さん仕込(じこ)みの「太鼓(たいこ)が得意」だそうです。

 合同公演は、同町釜(かま)の江戸(えど)時代末期建築(けんちく)の民家「佐々木家住宅(ささきけじゅうたく)」(国指定重要文化財(ぶんかざい))で行われました。

 3兄弟は、おじいさんやお父さんの影響(えいきょう)で、気がついたら自然に神楽の世界に入っていたそうです。稽古(けいこ)は楽しく、3人とも「今後も続けていきたい」ときっぱり話しました。

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崇央さん、尚矢君らが打ち鳴らす手拍子などの音に合わせて舞う昊希さん(左)=島根県隠岐の島町東郷、東郷公民館
 3兄弟には、それぞれ熱い思いがあります。「県外で公演がしたい」(崇央さん)、「演目『鹿島(かしま)』の中の腹痛患者(ふくつうかんじゃ)役をやってみたい」(昊希さん)、「神楽を動画撮影(さつえい)して発信し、公演に多くの人に来てもらいたい」(尚矢君)など願い、この夜も大人たちの指導(しどう)で、技術(ぎじゅつ)や表現(ひょうげん)力の向上に努めました。

 敏夫さんも舞人や楽人を務めながら3人の息子をずっと見守り、「舞台(ぶたい)を務めるという使命感、責任(せきにん)感など、一緒(いっしょ)に稽古をする大人からいろいろなことを学んでくれたら」と願っています。

 隠岐の島町教育委員会によると、町内には大きく分けて周吉神楽と穏地(おち)神楽の二つの神楽があり、いずれも地域(ちいき)の人たちが大漁や豊作(ほうさく)、降雨(こうう)、健康などを祈(いの)って行われていた歴史があるそうです。

 プロフィル

【好きな教科】 体育(崇央さん)
        理科(昊希さん)
        図工(尚矢君)

【将来(しょうらい)の夢(ゆめ)】
  漁師(りょうし)(崇央さん)
  卓球(たっきゅう)選手(昊希さん)
  漁師(尚矢君)

2018年4月18日 無断転載禁止

こども新聞