女子ログ 定点観測

 先日、鳥取県南部町の法勝寺一式飾りを見に行こうと、主人を誘った。車を1時間ほど走らせると残雪のある雄壮な大山が見えてきた。

 一式飾りとは、陶器や塗り物、竹製品など1種類の道具で作る民衆芸術で、道具は元の状態に戻せるエコな芸術だ。2010年ごろ、恩師に紹介された大学院生の解説を聞きながら一緒に歩いたのがきっかけで、地元の平田一式飾と比べながら、定点観測として楽しむようになった。

 地図片手に町を歩く。道端の細い水路に時折花弁が流れる。今年は25作品。「やっぱりカーリングあったねー」「そだねー」と笑った。竹細工の作品ではダイナミックな体格を、陶器ではあでやかでりんとした女性らしさを表現。履物では遠近法で表した氷スレスレの目線は臨場感があり、やってみたくなる。大山開山1300年の題材もあり、世界も地元ネタもさくっと作品にする柔軟さはすてきだ。

 歩きながら町の風景も写真に収める。お気に入りだったまんじゅう屋さんはもうないが、常設展示場や交流カフェが新たにできた。作品展示も以前は法勝寺中学校だけだったが、今では高校生がサークルをつくり、小学生も授業の一環として地域を巻き込み裾野が広がっている。

 2時間かけて和気あいあいと語りながら歩くのは楽しいと改めて感じた。

 (出雲市・こいちゃん)

2018年4月25日 無断転載禁止