輝(き)らりキッズ 師匠の前座「落語聞いて」

種原 大悟(たねはら だいご)君(米子・啓成小6年)

  芸名「わらべや だい吾」

   「笑ってもらえるとうれしい」

桂小文吾師匠(後ろ)に指導を受ける、種原大悟君=米子市西町、児童文化センター
 米(よな)子(ご)市内に、落語家の師匠(ししょう)のもとで活動する小学生の男の子がいます。啓成(けいじょう)小学校(米子市博(ばく)労(ろう)町4丁目)の6年生、種(たね)原(はら)大(だい)悟(ご)君(11)です。市内の落語教室に通い、「わらべやだい吾(ご)」という芸名で活動しています。「人に笑ってもらえるのがうれしい」と落語に夢中(むちゅう)です。

 4年生の春、お母さんに連れられて、児童文化センター(米子市西(にし)町)であった、落語の体験教室に行きました。教室で指(し)導(どう)する6代目桂小(かつらこ)文(ぶん)吾(ご)さん(80)に「お笑いは好き?」と聞かれ、目を輝(かがや)かせてうなずきました。帰ってすぐお母さんに「習いたい」と伝えました。

 教室は小中学生対象で、月に2回あります。小文吾さんが師匠です。短い落語を仲間と読み合わせ、最近は覚えやすいように、一度演(えん)劇(げき)のように立ってやります。年に1本、生徒はそれぞれ、師匠から落語や小話(こばなし)を教えてもらい、それを発表に向けて練習します。

 人なつっこく、とても明るくておしゃべりが大好きな大悟君ですが、初めての落語の発表会では、幕(まく)が開いたとたん、人の多さに驚(おどろ)いて、前を向いたまま固まってしまいました。この日のために練習してきた落語は一言もしゃべれず、退場となってしまい、悔(くや)し涙(なみだ)を流しました。

 お父さんに「緊張(きんちょう)するなら、頭が真っ白になっても言えるくらい覚えなさい」と言われました。それ以来猛(もう)特(とっ)訓(くん)をしました。旅行先や町の文化祭など、行列に並(なら)んでいる人たちに「落語を聞いてください」と話しかけ、練習を重ねました。新春寄(よ)席(せ)で鳥取市に来た落語家の楽屋まで行き、聞いてもらったこともありました。

「米子まちなか観光案内所」のオープニングセレモニーで、落語を披露する種原大悟君=米子市灘町1丁目、米子まちなか観光案内所
 今では、学校のお楽しみ会や、お寺、銭(せん)湯(とう)、養(よう)護(ご)施(し)設(せつ)などで師匠の前(ぜん)座(ざ)をつとめ、たくさんのステージに立ちます。米子市コンベンションセンター(米子市末(すえ)広(ひろ)町)で開(かい)催(さい)されたイベントの最後にはゲスト出演し、落語を披(ひ)露(ろう)しました。

 「練習が嫌(いや)だったことはない。同じ話を何回話しても飽(あ)きない」と語ります。さらに「落語は楽しいから続けられる。今となっては大好きな場所」と、落語への愛を語ります。

 小文吾さんは「負けん気が強い子。悔しさの残った初めての舞台から、とても上達した」とほめています。

 今年は本(ほん)格(かく)的(てき)な落語「長(なが)名(な)息(むす)子(こ)」を師匠からもらいました。これは、師匠が落語を始めた15歳(さい)のころ、初めてしゃべった落語で、後(こう)世(せい)に残したいという思いで、大悟君にあげました。練習に励(はげ)んでいます。

 夢(ゆめ)はたくさんあり、落語家もそのひとつです。「教室を卒業するまで、おもいっきりやりたい」と笑(え)顔(がお)で話しました。

プロフィル
【趣味(しゅみ)】落語
【好きな教科】図工
【好きな色】緑
【好きな落語家】桂小文吾さん

2018年5月16日 無断転載禁止

こども新聞