浜田中心部空き店舗活用で地域活性化 県立大が社会実験

「てつなぎ茶すみちゃん」店内で語らいを楽しむ野村純子さん(左から2人目)と藤原真砂教授(中央)
 島根県立大総合政策学部の藤原真砂教授(67)=生活時間研究=が、浜田市中心部にあるスナックの空き店舗を使って「兼業コミュニティーサービス」の社会実験に乗り出した。店主を日替わりにすることで開業の垣根を低くし、新しいアイデアの起業を促す。交流拠点として、商店街や地域の活性化を目指す。

 空き店舗を使った社会実験は、同市と県立大の共同研究事業として取り組む。藤原教授は、市内の商店街について1962年から50年間、業態の変化をデータベース化。スーパーで買える商品を扱う専門店を中心に閉店が相次いだことが判明し、「チャレンジショップのように目的が一つの店舗とは違う発想が必要だ」と分析した。

 複数の店主が日替わりで店舗をシェアすれば、多様な客層の来店が期待でき、開業資金が低く抑えられるほか、本業がある人も気軽に店舗運営にチャレンジできると考え、同市紺屋町の商店街にあるスナックの空き店舗を借り受けた。

 昨年9月から活用方法を模索する傍ら、店舗内の掃除など準備も進めてきた。店舗は「リスの家」と名付け、今年3月から本格的に社会実験を開始。現在は毎週火曜日に「コミュニティカフェ てつなぎ茶すみちゃん」(午前10時~午後3時)、毎週土曜日は「茶館ヨリドコロ」(午前9時~午後4時)が営業している。両店とも店主は女性で本業があるが、週1回の営業でカフェ開業の夢を実現した。

 「すみちゃん」店主で、同市竹迫町の学習塾講師野村純子さん(48)は、本業の合間にカウンターに立ち、地元住民らに語らいの場を提供する。「町づくりに興味があった。少しでも商店街を活性化したい」と意気込む。22日午後2時半から、安来節一宇川流どじょうすくい踊り師範の野島優子さん(49)を招いたミニ公演を開く予定で、イベントスペースとしても活用していくという。

 藤原教授は「地域づくりに思いを持つ人が使える場になってほしい」と期待を寄せる。

2018年5月17日 無断転載禁止