特派員便り 楽しむ余裕 表情に自信

1回戦に勝って歓声に応える錦織圭選手。表情からは自信と余裕が感じられた=パリ(共同)
 「『楽しまないと』と思った」。全仏オープン1回戦を突破した錦織圭選手が、試合後の会見で発したひと言が印象的だった。

 右手首のけがで3週前に復帰した昨年の全仏。直前大会でも結果が出ず、不安とランキングを守らなければというプレッシャーからか、どこかうつむき加減で晴れない表情だった。「最近笑顔が少ない」との記者からの質問に、錦織選手が苦笑いしたのを思い出す。

 それが今年は全くないのだ。会見時の前向きなコメントだけでなく、すっきりとした表情に自信がうかがえる。

 開幕前の26日のキッズデーでも、練習後にコート脇に集まったファンに対し、15分近くサインや写真撮影に応じる姿があった。全仏の取材は4年連続だが、これまでと比べて長い対応と感じた。復帰後のクレーでの好調ぶりや、長期休養によってランキングが落ち、上だけを見ればよくなったことで心と体にゆとりが生まれているのだろう。

 心身ともに充実している今の錦織選手であれば、倒せない相手はいないはずだ。

2018年5月30日 無断転載禁止