特派員便り 完全復活へ確実に前進

4回戦で敗れ、コートを引き揚げる錦織圭選手。全仏での手応えを胸に再び四大大会制覇を目指す=パリ(共同)
 「どうしてしまったのだろう」。記者席で、メモを取りながら何度も首をかしげた。8強入りを懸けた錦織圭選手の4回戦。そばにいた20人以上の日本の記者たちも同様だった。

 出だしは3回戦までの勢いが見られなかったが、3セット目からは粘り強く戦えていた。スポーツで「たら」「れば」は禁物だが、2セット目で本来のテニスが戻っていれば…と、つい考えてしまった。

 けがから復帰して最初の四大大会。会見のたびに調子の良さがうかがえた。「自分がベストのプレーをすれば勝てる」「(ボールが)自然とライン際に集まる」。言葉は力強く、充実した表情が頼もしかった。

 復帰後、初めて5セットマッチの大会を戦い、ベスト16はそれほど悪くはない結果だ。随所で切れのあるショットや錦織選手らしいテクニックを見せた。目指すのは四大大会での優勝。完全復活に向け、確実に前進していることを印象づけた4試合だった。

       =おわり=

2018年6月6日 無断転載禁止