奥出雲・横田小児童 オオムラサキ観察 生態や自然の魅力学ぶ

エノキの葉の間にいるオオムラサキのサナギを観察する横田小の児童ら
 絶滅の恐れがある国蝶・オオムラサキの保護に取り組む島根県奥出雲町横田六日市地区の住民グループの飼育場を12日、地元の横田小学校の児童が生態学習のため訪れた。子どもたちはさなぎを観察し、詳しい生態や古里の自然の魅力を学ぶとともに、美しいチョウに育つよう願った。

 オオムラサキの雄は青紫色の羽が美しく、羽を広げた全長は10センチ。雌は黄色や茶褐色で同14センチ。環境省のレッドデータブックで準絶滅危惧種、県のレッドデータブックでも絶滅危惧2類で、県内でも数と生息地が減っている。

 六日市地区には、幼虫が葉を餌とするエノキが多く分布し、住民有志でつくる「国蝶オオムラサキと藤ケ瀬城跡を守る会」が2016年6月から活動を開始。横田小も同会の協力を得て、17年春からふるさと学習の一環で、3年生と特別支援学級の児童が校内で飼育に取り組んでいる。

 この日は、3年生24人が、エノキが自生する斜面に設けられた12メートル四方の飼育ケージ内で見学。同会の岸本三雄会長(60)から、今年はケージ内で幼虫200匹が生まれ、約半分がさなぎになり、間もなく羽化が始まると教わった。

 さなぎは児童が触れると、身を守ろうとしてぶるぶると動き、岩田ひらりさん(9)は「びっくりしたが、生きているんだと実感した。きれいなチョウに育ってほしい」と笑顔を浮かべた。

 羽化後は、成虫が樹液を吸うクヌギなどが豊富にある地元の藤ケ瀬城跡で、守る会メンバーと児童が放蝶する。

2018年6月12日 無断転載禁止