世事抄録 謝罪の意味

 このところのテレビの報道系ワイドショーは、スポーツ界(大相撲、レスリング、アメリカンフットボールなど)と政官界の不祥事や疑惑について、連日のように大きな時間を割いている。

 そんな中で、最近少し鳴りをひそめていたレスリング界のパワハラ事件の当事者であるS元監督が開いた記者会見が報道された。この会見で彼は「コミュニケーション不足によって、誤解を招いた」ことを謝罪していた。

 その「謝罪」に小生は何とも言えない違和感をもった。その原因の一つは、調査によってパワハラがあったと認定されているにもかかわらず、「誤解」などの言葉を使用した点。もう一つは、謝罪すべき本人が、こうした場合の謝罪の意味を理解していないのではないか、という疑問だ。

 そもそも謝罪は何のために行われるのだろうか。小生の考えでは、問題解決の終着点はあくまで再発防止策の徹底であり、そこに向かってすべてが行われるべきだと思っている。そして、そのために必要なものが原因究明であり、謝罪だと思う。

 問題発生のメカニズムを明らかにしないで再発防止が図れるはずがない。また、謝罪は、被害者へ向けて行われることは当然だが、社会へも向けられなければならないように思う。それは再発防止への決意表明にほかならないからだ。

 皆さんはどう思われますかな。

  (島根県津和野町・柊)

2018年6月21日 無断転載禁止