大阪から美郷に移住夫婦 自宅を「遊びの基地」に

自宅兼店舗の前で、「町内外の人が交流する遊びの基地にしたい」と話す加藤智哉さん(左)と妻さつきさん
 大阪市から島根県美郷町に移住した加藤智哉さん(36)、さつきさん(27)夫婦が、自宅として購入した空き家を活用し、飲食店兼娯楽スペースをオープンした。浜田や境港から仕入れた海の幸を提供したり、漫画やダーツを楽しんでもらったりする。山や海などに案内し、スノーボードやダイビング、水上スポーツ・サップなどの体験メニューも用意している。目指すのは中山間地域の「遊びの基地」で、町のにぎわい創出に貢献したいと意気込んでいる。

 町の空き家バンクで同町粕渕の民家(木造一部2階建て約230平方メートル)を見つけ、2017年12月に購入した。店は1階の一部を使い、18年4月29日に開業。「千人、また千人と多くの人が訪れる街になってほしい」との願いを込めて「千千香(せんせんか)」と名付けた。

 飲食店は昼と夜に営業(月・火曜日定休、土・日曜日不定休)。ランチメニューは焼き魚定食や地元野菜のせいろ蒸し定食などを提供している。カニやアンコウの雑炊、ノドグロの一夜干しなど一品料理もある。娯楽スペースでは、ダーツや3千冊以上の漫画が有料で楽しめる。開業以来、家族連れや地元住民ら老若男女が利用。ゴールデンウイークには関西から訪れた人もいたという。

 美郷町に移住する前、加藤さんは大阪市でダーツバーを経営していたが、売上確保に追われる毎日だった。10~20代でダイビングショップを起業したり、スポーツ系イベントを企画したりした経験を生かし、田舎で楽しいことを始めようと一念発起。さつきさんの故郷が同町だったこともあり、夫婦と長男(1)の一家3人で18年2月下旬に移り住んだ。

 現在、自宅の一部を有料で旅行者に貸し出す「民泊」の準備も進めている。加藤さんは「田舎にない遊びを提供するとともに、海や川、山のスポーツも楽しんでもらいたい。地元の方と観光客を結ぶ、交流の架け橋になれればうれしい」と話している。

 問い合わせは千千香、電話0855(74)6500。

2018年6月22日 無断転載禁止