神事「鼻高さん」 60年ぶりに復活 江津・山辺神社 継承へ氏子ら道具修理

てんぐの面が付いたさおを掲げながら歩く氏子たち
 江津市江津町の山辺神社で途絶えていた神事「鼻高(はなたか)さん」が1日、約60年ぶりに行われた。地域の文化を後世に継承しようと、宮司や氏子たちが行事に用いる道具を修繕するなどして、復活させた。

 同神社では毎年7月中旬に「江津祇園例大祭」が開かれる。県西部を代表する夏祭りの一つで、今年は15日にある。鼻高さんは住民に祭りが近づいているのを知らせる神事として7月1日に行われるのが恒例だったが、1950年代ごろから見られなくなったという。

 神事は、天孫降臨の際に先導役を務めた猿田彦がてんぐのような長い鼻をしていたとされる神話にちなみ、てんぐ面を先端に飾り付けた約2・3メートルの長いさおを氏子たちが掲げ、地区を練り歩く。

 復活に当たり、氏子たちが神社に保管されていたてんぐの面やさおを再塗装したり、一部を修理したりして準備。昔の文献や写真を参考に、掛け声や巡行経路も調べて備えた。

 当日は午前10時から、氏子ら9人が「鼻高さんの通りー、例年の通りー」と大きな声で呼び掛けながら、JR江津駅や市役所周辺を約1時間半かけて歩いた。

 山辺神社の高橋重宗宮司(36)は「地域の文化を守るため、氏子たちの協力を得ながら継続したい」と話し、同神社氏子会の豊田統夫会長(74)は「再開した神事を若者に継承したい」と意気込んだ。

2018年7月3日 無断転載禁止