女子ログ 出雲三十三観音霊場巡拝

 先日、近所の観音講で毎年恒例の出雲三十三観音霊場巡拝に弔いのため夫婦で参加した。今回は松江市周辺の6カ所を巡る旅となり、タクシー数台で向かった。

 運転手の軽快なトークを聞きながら小一時間で到着。木々の葉が生い茂る参道を青竹のつえをつきながら寺へ向かう。数年前は森の中にあったお寺への道中は土地開発が進み住宅が立ち並んでいたが、お寺の周りだけは昔のまま、季節の花が迎えてくれた。札入箱にお札を納めて経を唱えると、心が洗われるようだ。最近、お札を貼れるところは減ったが、昔貼られたお札や痕跡を見ると、今も昔も気持ちはつながっているようで、ほっとした。

 最後に訪れた松江駅近くの善光寺には、青空の下、ナデシコの花に囲まれた硫黄島戦没者の大きな供養塔があった。戦後70年以上経過し平和慣れした私には戦争が風化しつつあった。塔に彫られた文字を読んでいくと、地域の人が過酷な戦いをして亡くなったことをリアルに感じた。家族や友人との再会がかなわなかったことを思うと涙が出てきて、亡き人たちに思いをはせた。

 年数を経て景色が変わってしまった場所もあったが、お参りする人や、地域やお寺を守る人たちの思いが、いにしえから今日まで続いていることに、時間や命の尊さを感じた。

(出雲市・こいちゃん)

2018年7月3日 無断転載禁止