アキのKEIルポ 日没中断の苦しみ回避

 錦織圭と日没…と言って思い出されるのは、4年前のウィンブルドン。土曜日に行われた3回戦の対ボレリ戦は、第5セットのゲームカウント3-3の場面で、日没のため中断となった。大会中日の日曜日は、神が定めし安息日。試合を行わぬ慣例に従って、続きは約40時間後の月曜日に行われた。

 再開後の最終セットは6-4で取りきり勝利をつかむも、「メンタルがとても疲れた」日曜を過ごした錦織は4回戦でラオニッチに敗れ、大会を後にした。

 時は流れ迎えた今年のウィンブルドンで、錦織はあの時と似た状況に再び身を置く。3回戦のキリオス戦は、前の2試合が長引いたため、試合開始の時点で時計の針は夜7時半に迫っていた。日没までに残された時間は、多く見積もって1時間45分といったところ。「今日中に終わらないね」。対戦相手のキリオスとも、試合前にそんな言葉を交わしたという。

 その結末は既に皆さんご存じの通り、夜9時5分に錦織の勝利で幕を閉じる。勝利の瞬間に見せた満面の笑みとガッツポーズは、4年前の苦しみをも振り払うようだった。ウィンブルドンでの4回戦進出は2年ぶり。でもあの時とは大きく状況が異なる今年、歴史が書き換えられる予感が膨らむ。

(フリーライター・内田暁)

2018年7月10日 無断転載禁止