きらめく星 火星大接近

火星、土星、木星の並(なら)び。夏休みには火星が木星よりも明るくなる=6月14日、三瓶自然館の天文台で撮影(さつえい)
15年ぶり 明るさ確かめて

 地球と火(か)星(せい)は太陽の周りを回っているとなり同士の惑星(わくせい)で、2年2カ月ごとに接近(せっきん)します。ちょうど今年の夏はその接近があります。前回の2016年に接近したときの距(きょ)離(り)は約7500万キロメートルでした。今回は約5800万キロメートルまで近づきます。これよりも接近したのは15年前のことで、それ以来の「大接近」となります。

 火星が最も近づくのは7月31日です。ただし、その日だけ急に近づくのではありません。少なくとも夏休みの間は火星は地球から近い距離に留(とど)まっていて、たいへんよく見えます。公開天文台や科学館などの天体観察会に参加すれば、望遠鏡(ぼうえんきょう)で火星を見ることができるはずです。三(さん)瓶(べ)自然館サヒメルでも8月は火星の観察を予定しています。

 望遠鏡では、普(ふ)段(だん)はほんの小さな玉のような火星が、この夏はふたまわりぐらい大きく見えます。注意深く観察すれば、火星の地形が作る黒っぽい模(も)様(よう)や、火星の南極(なんきょく)にある白い氷も分かります。火星では5月末から大(だい)規(き)模(ぼ)な砂嵐(すなあらし)が起きているので、もしかすると模様の一部が砂嵐に隠(かく)されるかもしれませんが、それもまた見どころです。

 そしてこの時期は、火星よりも大きく見える木(もく)星(せい)、環(わ)のある土(ど)星(せい)も空に出ていますので、それらも望遠鏡で楽しめます。

 もっとも火星の大接近は、望遠鏡がなくても感じることができます。近くなるということは、それだけ明るく見えるということです。7月中旬(ちゅうじゅん)から8月は西の空の金(きん)星(せい)に次ぐ輝(かがや)きとなり、木星よりも明るくなります。夜空にこれほど強く光る赤い星が見えるのは、滅(めっ)多(た)にないことなのです。

 15年ぶりの火星の明るさをぜひ自分の目で確(たし)かめてください。さらに、秋に向けて明るさの変化を観察するのもいいですね。

 ◆島根県立三瓶(さんべ)自然館サヒメル天文事業室長・竹内幹蔵(みきまさ)

2018年7月11日 無断転載禁止

こども新聞