特派員便り 「変わろう」という意志

4回戦でサーブを放つ錦織圭選手。また一つ壁を乗り越えた=ウィンブルドン(共同)
 強い日差しが照りつける2番コートの真ん中で、初の8強入りを決めた錦織圭選手はコーチらがいるファミリーボックスを見上げてガッツポーズをし、喜びをかみしめた。記者も思わず左拳を握りしめた。

 今大会、錦織選手はプレー以外の細かな部分で変化を見せている。例えば、サーブを打つときのルーティン。以前は第1サーブの前にボールパーソンから2球受け取り、1球は第2サーブ用としてポケットにしまっていた。今回は第2サーブを打つ前にもボールを受け取り、打つようにしている。

 第1サーブを失敗してボールを受け取り直すのは面倒だから、一球一球に集中するという意味を込めているという。けがで戦線離脱している間に男子テニス界は若手が一気に台頭してきた。トップ5に返り咲くために「変わろう」という意志の表れを感じた。

 4回戦後の記者会見では「優勝するためにはここからタフな戦いが続くので、安心もしてられない」と引き締まった表情。日本のエースはまた一つ強くなっている。

2018年7月12日 無断転載禁止