終戦間際の大山口列車空襲惨劇 平和願いメモリアルソング録音

大山口列車空襲のメモリアルソングを録音するジャズシンガー、おかある星のらぶさん(右)と、トランペット奏者のタイガーさん
 米国ニューヨークを拠点に活躍する大山町出身のジャズシンガー・ソングライター、おかある星のらぶさん(本名・星野薫)が母校の大山中学校(鳥取県大山町所子)音楽室で19日、後輩の同校3年生62人と、終戦間際の大山口列車空襲の惨劇を題材にした自作のメモリアルソングを録音する。CD収録にはパートナーの米国人トランペット奏者も加わり、戦禍のない世界平和への誓いを歌声に込める。

 星のさんは看護師だった20代の頃、心の中に芽生えたジャズを求めて単身渡米。ジャズバンドを率いて活動し、主にマンハッタンのライブハウスでレギュラー出演するなど活躍中だ。

 録音する楽曲は「この駅からはじめよう」。1945年7月28日朝、当時の国鉄山陰線大山口駅付近で起こった大山口列車空襲の犠牲者に思いをはせ、4年前に創作した。この空襲では鳥取発出雲今市行き列車(11両編成)が米軍機の機銃掃射を受け、確認されただけで45人が死亡、31人が負傷した。

 「手をつなごう どこまでも続く平和の旅 この駅からはじめよう 僕と私で」と呼び掛ける楽曲は、2年前の慰霊祭で初披露され話題に。ただ音源がなく、惨劇を記憶にとどめる関係者からCD化を望む声が数多く寄せられていた。

 大山口駅舎に程近い大山中での録音では、弾き語りの星のさんのピアノ、パートナーのタイガーさんのトランペットに合わせ、本番を前に練習を積み重ねてきた同校3年生がメモリアルソングを合唱する。CDには星のさんとタイガーさんによる賛美歌「アメージング・グレイス」も収める。

 録音のため一時帰国した星のさんは「未来を担う子どもたちを中心に歌い継いでもらえるようにしたい」と願った。

2018年7月18日 無断転載禁止