本社文化教室講師・新田さん(浜田) 水墨画で文科大臣賞

文部科学大臣賞の賞状を手にする新田芳道さん
 山陰中央新報文化センター益田教室(益田市あけぼの本町)で現代水墨画の講師を務める新田芳道(ほうどう)(本名・好人)さん(79)=浜田市三隅町古市場=がこのほど、国内水墨画の最高峰である公募展「日本水墨院展」(日本水墨院主催)で第2席に当たる文部科学大臣賞を受賞した。地元JAを退職後に制作活動を本格的に始め、23年目にしてつかんだ栄誉。「継続は力なり、とあらためて感じた」とほほ笑む。

 13年前に初めて応募。初めは一般公募だったが、出展を重ねて作品への評価が高まり、会員、水墨院友、評議員、準同人とステップアップし、3年前に日本水墨院の同人となった。現在、山陰水墨画協会の師範も務める。

 受賞作品は「梅香る」。100号の大作で、濃淡のバランス、近景と遠景の配置が高い評価を受け、内閣総理大臣賞に次ぐ賞に輝いた。「締め切り間際の今年3月下旬に2、3日がかりで描いた。寒さに先駆けて咲く梅の力強さを描こうという思いが通じた」と振り返る。

 日本水墨院展は6月27日から7月8日まで国立新美術館(東京都)であり、作品は入り口近くの目立つ場所に展示され、多くの来場者の関心を集めた。

 新田さんは40年ほど前、健康に良いと考えて詩吟に取り組み、漢詩を書にして吟ずる楽しさを知った。師事した福岡県在住の吟詠漢詩家の故・松口月城さん(1887~1981年)が水墨画も手掛けていたことから、1977年に初めて教わったのが、没頭するきっかけとなった。

 浜田、益田両市の小学校や公民館などでも指導する新田さんは「水墨画は年を取ってからでも始められ、一生涯楽しめる魅力がある。全体を俯瞰(ふかん)し、細部を描くので頭の体操にもなる。日々の努力の積み重ねが大事」と信条を語る。

2018年7月19日 無断転載禁止