土用丑の日 ウナギ高騰 天然もの好評、小売店は値上げ

スーパーの店頭でウナギのかば焼きを手に取る買い物客=松江市田和山町、みしまや田和山店
 20日と8月1日は「土用の丑(うし)の日」。流通量が減っている定番のウナギは取引価格の高値が続き、島根県内の小売店などで値上げの動きが広がる中、希少価値が一層高まる天然ものは養殖と比べ値段が張っても「おいしい」と変わらず好評。生産量全国2位のドジョウの産地・安来市では「どじょうの丑の日」と銘打ち売り出す動きにも力が入る。

 県内のスーパー全14店舗で、20日に合わせて計約7千本を確保した「みしまや」(松江市雑賀町)。昨年の1.5倍の仕入れ値となり、店頭に並べたかば焼きは予約分で500円、店売り分で600円の値上げに踏み切った。

 国産にこだわってきたが、より安く販売できる中国産も、今年から販売。手ごろな値段でウナギが味わえる惣菜も並んだ。福島智之水産マネジャー(41)は「仕入れ先から来年はもっと仕入れが困難になると聞いた。中国産の取り扱いが増えるかもしれない」との見通しを示した。

 1914年創業の専門店「山美世」(同八束町江島)は、長年付き合いがある取引先から今年も十分な量のウナギを確保。ただ、仕入れ値は昨年と比べ1キロ当たり500~600円高くなった。値上げしたいのが本音だが、2862円(税込み)のうな丼「竹」を含め代金はいずれも据え置きに。同じ町内で3月に移転、新築オープンしたばかりで県外から足を運ぶ常連もあり、おかみの渡部和子さん(57)は「楽しみにしているお客さんのためにも」と決断した。

 宍道湖産の天然ウナギを地元漁師から直接仕入れている料理店「福吉」(同秋鹿町)の天然のうな丼「並」は3100円(税込み)。養殖のうな丼「並」は1800円(同)だが、天然ものは「身が厚くておいしい上に値段が安い」と好評。遠来客を中心に注文が絶えない。

 安来市観光協会などは20日から8月31日まで「やすぎどじょう丑の日キャンペーン」を展開。初日はJR安来駅で観光客向けにドジョウの唐揚げ試食会を開いた。市内のドジョウ料理店10店舗ではオリジナルのシールを配ってPR。同協会の山縣将平さん(39)は「ウナギの値上がりのおかげでドジョウに興味を持つ人が増えるのでは」と期待している。

2018年7月21日 無断転載禁止