江戸城、真田丸など74点 諸国城図の図版集刊行、松江歴史館

「極秘諸国城図 図版集」を手にする松江歴史館の担当者=松江市殿町、同館
 松江歴史館(松江市殿町)が、同館所蔵の江戸城など全国の城郭や城下町を描いた絵図74点を収めた「極秘諸国城図 図版集」を刊行した。築城当初の江戸城が描かれた最古級の絵図「江戸始図(はじめず)」をはじめ貴重な史料をカラーで紹介している。

 1950~55年に行われた松江城天守の解体修理の際に市民が松江市に寄贈した、東北から九州に至る各地の絵図を収録。城郭の形状や周辺の山海、城下町で武士や町人の居住地域がどのように分かれていたかなどが、彩色を施した図面からうかがえる。

 表紙にも使用した「江戸始図」のほか、大坂冬の陣(1614年)で豊臣方の武将・真田信繁(幸村)が造った大坂城の出城「真田丸」を描いた絵図も掲載している。A4版、82ページ、税込み3240円。山陰両県の書店をはじめ、松江歴史館やインターネットでも販売する。

 収録した絵図は複数の人物が描いたとみられるが、当時は極秘情報だっただけに、誰がいつ制作したかなど不明な点も多い。同館の木下誠学芸係長は「各地域の研究者らに発行を知らせる。歴史館所蔵の絵図についての研究が進むのも期待している」と話した。

2018年7月24日 無断転載禁止