鈴木信太郎宅が記念館に 仏文学者の書斎と居室

 書斎に置かれた愛用の机、椅子と蔵書=東京都豊島区 自宅が記念館になったフランス文学者の鈴木信太郎=東京都豊島区 鉄筋コンクリート造りの書斎外観=東京都豊島区

 フランスの象徴詩や中世文学が専門で、東京大仏文科の教授などを務めたフランス文学者鈴木信太郎(1895~1970年)の自宅が今年、東京都豊島区立の「鈴木信太郎記念館」として公開された。

 記念館は地下鉄丸ノ内線新大塚駅近くの住宅街に開館。貴重な蔵書が多数あるほか、明治20年代に建築された鈴木家本家の日本家屋、昭和初期に鉄筋コンクリートで造られた書斎など、建築としても文化的価値が高い。2010年に次男のフランス文学者鈴木道彦氏から豊島区に寄贈され、区の有形文化財になっていた住居を改修・整備した。

 書斎には、自身の著書や長年にわたって収集したフランス文学関係の書物など、1万冊を超える蔵書があり、愛用の机と椅子を囲む書棚に収められている。自らデザインしたステンドグラスも見どころの一つで、動物の絵とともに、フランスの詩人マラルメの言葉「世界は1冊の美しい書物に近づくべくできている」が原文で記されている。また、数度の増改築に伴う建築図面や書類の展示も興味深い。

 記念館のスタッフ木下和也さんによると、住居と一体になった文学者の記念館は珍しく、フランス文学愛好者、建築に関心のある人をはじめ、さまざまな来館者があるという。

 入館無料。休館日は月曜(祝日と重なる場合は翌日の火曜も)、第3日曜、祝日、年末年始、展示替え時期。電話03(5950)1737。

共同通信社 2018年7月31日 無断転載禁止