夏の松江ゴーストツアー ひんやりゾクッと怪談巡り

語り部の引野律子さん(左から2人目)の案内で怪談ゆかりの地をめぐる参加者
 酷暑の夜に暑さを忘れさせる物語を-。小泉八雲が書き残した怪談ゆかりの地を歩いて巡る「夏の松江ゴーストツアー」が、松江城(松江市殿町)周辺で開かれている。このほどあった初回は、県内外の23人が2時間のルートを歩き、語り部の話に耳を澄ませた。

 昨年度までNPO法人松江ツーリズム研究会が取り組んできたツアーを継承する形で、松江観光協会が初めて実施した。

 日没10分前の午後7時すぎに、松江城大手前を出発。語り部歴10年の引野律子さん(69)の案内で、城山内のギリギリ井戸や城山稲荷神社を通り、塩見縄手などを歩いた。

 約2.5キロのコースの最後に訪れた普門院(同市北田町)には、「小豆とぎ橋」の怪談が伝わっており、「小泉八雲が怪談を書くきっかけになった場所」と引野さんが説明。涼しい風が吹く中、手元の明かりも消した真っ暗闇の境内で、幽霊の言い伝えを信じなかった侍に起きた恐ろしい結末を臨場感たっぷりに語り、参加者を引きつけた。途中、どこかで鳥が鳴いたり、魚がはねたような水音が響いたりと自然の演出も加わり、参加者は怪談の世界に浸った。

 福井県敦賀市から家族3人で参加した小学4年生の佐伯菜々子さん(9)は「怪談の本を読んだりするけど、知らないことばっかりだった。小豆とぎ橋の話は怖かった」と話した。

 同ツアーは18日にも開かれるほか、9月までにバスで巡る怪談ツアーや怪談談義も予定している。

2018年8月2日 無断転載禁止