たたら技術 継承に感動 安来、奥出雲の日本遺産学ぶ

日刀保たたらの高殿内で木原明村下(手前中央)から説明を受けるツアーの参加者
 首都圏や関西在住の大手メーカーの元役員や技術者らが日本遺産「出雲國たたら風土記」を学ぶ、たたらツアーの一行が3日、島根県奥出雲町大呂の日刀保(日本美術刀剣保存協会)たたらを訪れた。世界で唯一受け継がれている、参伝統のたたら製鉄の技術に触れ加者からは驚きの声が上がった。

 ツアーは、日刀保たたらでの操業を見学した経験がある三宅潔・元埼玉大学教授(70)が、日本古来の技術を知ってもらおうと企画。大学研究者や製造企業の経営者ら14人が参加し、東京富士美術館(東京都)の白根敏昭学芸員(64)=出雲市斐川町出身=が案内した。

 一行は2日から3日間の日程で県内を巡り、初日は和鋼博物館(安来市安来町)を視察。2日目の日刀保たたらでは、たたらの映像を見た後、村下(むらげ)(技師長)の木原明さん(82)から「先人の努力により現代科学でも解明できない技が築かれ、日本刀の原料となる玉鋼が造られている」と、三日三晩におよぶたたら操業について説明を受けた。

 航空機産業に従事していた神戸市中央区の川井昭陽さん(70)は「初めて訪れた。品質と用途を考えた世界でオンリーワンの素晴らしいものが、連綿と造られていることに感動した」と話した。

 4日は、たたら製鉄が操業された高殿が現存する菅谷たたら山内(雲南市吉田町吉田)を見学する。

2018年8月4日 無断転載禁止