インド・ケララ州で豪雨被害 日本語教員派遣延期

インターネットで現地の被害状況などを確認するアールティ・ダースさん=松江市北陵町、市まつえ産業支援センター
 インド南部・ケララ州でモンスーンの豪雨による大規模な洪水被害が出ていることを受け、山陰両県でも影響が出ている。同州と経済交流する中海・宍道湖・大山圏域市長会は、今月下旬に予定していたIT人材の受け入れ促進に向けた日本語教員の派遣を、1カ月延期することを決めた。6日付で松江市に着任した同州出身の国際交流員も刻々と明らかになる被災状況を確認し、関係者は災害の収束と早期の復旧を願った。

 圏域市長会が産官学連携でケララ州に派遣する日本語教員は当初、26日に成田空港を出発する予定だったが、同州のコチ空港の閉鎖が続くなど交通インフラの復旧が見通せず、活動拠点となるコチ理工大が周辺住民の避難所になっていることを考慮した。産官学連携の事務局を務める市まつえ産業支援センターの山根幸二センター長は「今はいち早い復旧を願うばかり」と心配そうに話した。

 インドから訪れる学生やIT技術者らのサポート役として松江市で勤務を始めた、同州出身の国際交流員アールティ・ダースさん(22)は、インターネットのニュースで今月上旬からの洪水被害を知った。現地で暮らす両親や友人らとSNS(会員制交流サイト)で連絡を取り合い「両親や友人はみんな無事。避難した親戚も元気だ」と安堵(あんど)の表情を浮かべたものの、既に370人以上が亡くなり、約125万人が避難した甚大な被害を案じた。

 一方、山陰インド協会は20日、圏域市長会と圏域ブロック経済協議会の連名で、ケララ州政府や印日商工会議所ケララなど5団体に電子メールでお見舞いのメッセージを送信。同日夜、日印商工会の会長から「悲しみを分かち合ってもらえてうれしい。人々の生活はゆっくりと正常に戻りつつある」と、感謝を示す返信を受け取った。同協会は、10月下旬に派遣する経済視察団を通じて印日商工会に見舞金を贈ることも検討する。

2018年8月23日 無断転載禁止