江府産「新甘泉」念願の収穫祭 梨栽培 日野郡内で初

たわわに実り収穫を待つ新甘泉
 鳥取県日野郡初の梨栽培に取り組む江府町で、2016年春に植えた新品種の赤梨「新甘泉(しんかんせん)」が初めて実り29日、初出荷される。町の新名物創出や農家の所得向上を目指し、町の外郭団体・奥大山農業公社がモデル園を設け県の指導を受けながら、積雪の多さや霜といった気象条件のハンディを克服した。27日、関係者が初収穫式を開いて祝い、栽培普及に意欲を新たにした。

 県西部農業改良普及所などによると、15年春の道の駅奥大山(江府町佐川)オープンを見据え14年度、県と町が梨栽培に着目。県特産の青梨・二十世紀梨を親とする新品種で糖度13度以上と甘く、付加価値が高い新甘泉を選んだ。苗木180本を育てて同町江尾の民有農地13アールに植えた。

 冬場の積雪の多さが枝の剪定(せんてい)の妨げとなるため枝の手入れを省力化できる「ジョイント栽培」という整枝手法を取り入れた。春の開花時期に霜が降りると結実しないため灯油を燃やして梨園を温め、今春初めて咲いた花を結実させた。

 今年は500玉(約200キロ)の出荷を計画。木の成長に伴い来年は3千玉、20年は6千玉を見込む。

 新甘泉は県内63ヘクタールで栽培され、昨年は県全体で446トン出荷し販売額2億800万円。平均単価は1キロ465円で二十世紀梨の1.4倍。県が栽培普及を進めており、町も今後、栽培講習会を開き農家に勧める。

 モデル園で初収穫式があり、白石祐治町長は「町の特産となるよう、きょうを起点に普及を図る」と意気込んだ。

2018年8月28日 無断転載禁止