松江にIターン 岸井さん夫婦 ゲストハウス開設へ奔走

ゲストハウスの居間で訪れた友人や親戚をもてなす岸井智さん、麻美子さん夫妻(左から6、7人目)
 島根での田舎暮らしに憧れ、2016年に松江市にIターンした夫婦が、同市宍道町にある築60年の空き家を改装したゲストハウス「来る人を待つ宿・はぬる」を開設する。岸井智さん(59)と麻美子さん(54)。2人は「穏やかに時間が流れる松江の空気を存分に味わってほしい」と来夏の開設に向けて準備に奔走する。

 横浜市内に住んでいた2人が島根に魅了されたのは2014年。家族旅行で出雲大社を巡った際に、ゆっくりと時間が流れる雰囲気に感銘を受け、15年9月、東京都内であった島根県への転職フェアへの参加を契機に16年4月に移住した。

 松江市内の賃貸住宅に住んだところ、首都圏在住の友人が次々と訪れるようになった。誰もが水都松江の景観に感動し「みんなが安く泊まれて穏やかな時間を味わえる場所があれば」とゲストハウスの開設を思い立った。

 17年4月から場所を探し始め、宍道町東来待の物件に巡り会った。窓から見える山々の景色に「四季の移り変わりを肌で感じられる場所」と購入。総額約2千万円を投じ、木造2階建て母屋と平屋の離れ計約300平方メートルを改装した。

 ゲストハウスは離れに設け、8畳の畳敷き間1部屋と4畳半のスペースに台所や洗面台、トイレを設置。名前の「はぬる」は、韓国への留学経験がある麻美子さんが「神様が見守る出雲の国にぴったり」と、韓国語(ハヌル)で「大空、天」を指す言葉にした。

 現在は友人らから意見を聞き、よりよいゲストハウスにしようと準備を進めている。先に改正された民泊法に基づいて申請し、週末限定で月に数組を受け入れる計画。2人は「近所のお年寄りが野菜をくれたり、友人が引っ越しを助けてくれたりと人とのご縁に支えられている」と松江での生活に感謝し「利用者が松江の自然に触れ、安らいでくれたらうれしい」と青写真を描いている。

2018年8月28日 無断転載禁止