女子ログ 京都人のひそかな苦しみ?

 実家の母から面白いよと薦められて、すっかりハマったテレビ番組がある。独特のしきたりや作法の下に暮らす京都人の生活を、ドラマやドキュメンタリー、京料理の紹介などを織り交ぜながら描く異色の番組で、現在不定期に放送されている。

 私が初めて見たのは「わたしは京都が嫌い」という挑戦的なタイトルの回だった。本音と建前を使い分ける、伝統を守るあまり他人と距離を置く、といった京都ならではルールを外国人言語学者が冷ややかに捉え、京都人は複雑な生き方を強いられていると揶揄(やゆ)しながらも京都の魅力に気付く様子が痛快だった。

 大阪寄りの京都に生まれ育ち、いわゆる生粋の京都人ではない私にはこの先生の気持ちがよく分かる。和歌山出身の母も京都人と付き合う際には苦労していたようだし、私も幼心に褒め言葉を額面通り受け取ってはならないと心得ていた。今も変わらずつい人の言葉の裏を探ってしまうのは悲しいが、その一方で一応京都出身というプライドも捨てきれない。社交的に見えて素直になれない、私もまた無駄に「複雑に生きている」。

 実家では毎年夏に、家族そろって京都で食事会をしている。今年もそろそろ近づいてきた。暑い京都を散策しながら母と京都人談議に花を咲かせるのが、ひそかに楽しみである。

(境港市・コフィー)

2018年8月31日 無断転載禁止