レスリング・渡利選手 感謝込め後輩に胸貸す 地元松江の教室

レスリング教室の後輩とスパーリングする渡利璃穏選手(右端)=松江市内中原町、島根県立武道館
 悪性リンパ腫を乗り越え、10月にあるレスリングの世界選手権(ハンガリー・ブダペスト)に出場する松江市出身の渡利璃穏選手(26)=アイシンAW=が帰郷し、31日、中学卒業まで汗を流した同市の島根県立武道館レスリング教室を訪れた。闘病中に激励の手紙を送った教室の後輩たちに感謝の気持ちを込めてスパーリングし、世界選手権での活躍を誓った。

 渡利選手は2016年のリオデジャネイロ五輪女子75キロ級に出場後、精密検査で悪性リンパ腫が判明し、抗がん剤や放射線による治療を進めた。同教室の子どもたちからの手紙などを励みに闘病を続けた。治療を終え、現在は定期的に検査を受けている。

 今年1月にマット上での練習を本格的に再開。6月の全日本選抜選手権女子68キロ級で、リオ五輪以来1年10カ月ぶりに実戦復帰した。決勝は残り8秒で逆転して優勝を果たし、世界選手権代表の座をつかんだ。

 全日本選抜優勝後、初めて帰省した。松江市内中原町の島根県立武道館で、4歳から中学2年生の計27人と1人40秒のスパーリングをするなど汗を流した。タックルする子どもたちに「手は膝に(当てて)」とアドバイスした。

 練習後には子どもたちから「目指せ世界一」「金メダル目指して頑張ってください」など激励の言葉が書かれた色紙や手紙を受け取った。渡利選手は「子どもたちから元気をもらった。世界選手権も優勝を目指して頑張りたい」と力強く決意を語った。

 渡利選手は同日、島根県の溝口善兵衛知事と松江市の松浦正敬市長も訪ねた。

2018年9月1日 無断転載禁止