希少昆虫を島根県内初発見 三木さんが十六島(出雲)で採集

三木孝人さんが標本にしたフトヒメツノゴミムシダマシ
 キノコなどの菌類を食べる体長約1センチの昆虫「フトヒメツノゴミムシダマシ」(ゴミムシダマシ科)を、出雲市白枝町の医師、三木孝人さん(42)が6月下旬、同市十六島町内で見つけた。島根県内の発見は初めて。生態や分布がよく分かっておらず、専門家は「県内での生息実態を把握する上で重要な成果」と評価している。

 フトヒメツノゴミムシダマシは体長約1センチで黒色。食性は菌類で、立ち枯れた木に集まるという。国内では2007年に兵庫県で発見された後、福井や三重、岡山、京都府などで見つかっている。

 三木さんは6月29日正午すぎ、十六島町の十六島風車公園へ向かう道沿いの枯れ木に生えた2種類のキノコから、体長1.2センチのフトヒメツノゴミムシダマシを見つけた。

 帰宅後に標本にし、1カ月後の7月28日に「日本産ゴミムシダマシ大図鑑」(むし社)で調べ、触覚や前胸背板の形状の特徴から特定した。ホシザキ野性生物研究所(出雲市園町)の林成多調査研究員の確認も得た。

 幼い頃から昆虫好きで、学生時代は採集にのめり込んだ三木さんは、卒業後は仕事が忙しく離れていた。昨年、娘と息子に誘われ昆虫採集に出かけたのをきっかけに、情熱が再燃。昨秋から休日を利用して本格的に取り組んでいる。

 三木さんは「県内で初めて見つけたのはうれしい。どの範囲に生息しているのか興味がある」と、今後も探すつもりだという。林調査研究員は「島根では未発見だったので意義深い。ほかの場所にもいる可能性がある」と話した。

2018年9月2日 無断転載禁止